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藤村幸司
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中学生に教えられました
2007-03-05 Mon 00:00
とあるコンテストを見学してきました。それは中学生と高校生が参加した『アナウンスコンテスト』。実施要項には「現代に生きる中学生・高校生の豊かな人間性の育成と、未来への展望を持つ人間としての成長を目指し・・・」と、ちょっと仰々しくも、すばらしい目的をかかげ、行われていて、アナウンサーの一人として若い世代がアナウンスに興味を持ち、勉強してくれることを嬉しく、ありがたく思うのです。

コンテストは、事前に与えられた課題原稿を読み、文章を理解しているか、アクセントやイントネーションは正しいか、声が通っているか、内容が伝わるかなどを審査し、評価します。実はきょう、一観客として大会を見て、アナウンスメントの奥深さと、基本の大切さを今更ながら感じました。

というのも、より鍛錬を積んでいるはずの高校生よりも、中学生のアナウンスの方が、内容が伝わってきたからです。これは、個別の生徒を比較したのではなく、あくまで全体の印象ですが、そう感じさせたポイントこそ、私を含めた現役アナウンサーが忘れてはならないことだと思うのです。

高校生のアナウンスは、確かに技術的にはうまく、声も通り、いわゆる『上手な読み』なのですが、どうも技巧に走ることで、内容をなおざりに、そして聞く人を置いてけぼりにしている印象をうけました。自己陶酔型アナウンスと言ってもいいかもしれません。一方、中学生は技術では劣りますが、まずは丁寧に、そして相手を思い浮かべ、一生懸命伝えようという気持ちがありました。だから、少々つっかかろうが、声が小さかろうが、内容がすんなり入ってきたんだと思います。

ついつい、自分に楽な読みをしてしまいがちなプロのアナウンサーたちも、このように真摯に伝えようとする中学生たちのアナウンスに学ぶべきです。ちなみに、私は局アナ時代、アナウンサーの採用試験で数多くの学生たちと会いました。そこで残るのは、決して『上手な読み』ができる学生ではなく、心が伝わるアナウンスができる人たちでした。その場での上手い、下手は大きな問題ではありません。アナウンサーを目指す学生のみなさん、ぜひ、これだけは心の隅に留めておいてください。

さぁ、こんな偉そうなことを言っている私も、まだまだ未熟者。彼ら、彼女たちに負けないように、精進精進・・・

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