藤村幸司
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大勢の前でしゃべる術④
2007-06-30 Sat 00:00
今回は、実際に大勢を前にして話しをするときに、覚えておけば役に立つポイントを紹介します。

まずは、『立ち方』です。男性は、やや足を開いてしっかり立ちます。女性でも、演台などがあって、足もとまで見えないなら、男性と同じで結構。足もとが見える場合は、やや前後に開いて、どっしりと構えましょう。力を入れて立つ必要はありません。背筋を伸ばして、腰で支える感じです。事前に立ち方の練習をしておいてもいいかもしれません。

実は、私も緊張のあまり足がガクガク震えたことがあります。まっすぐに立てないのです。そんな自分を見て、さらに緊張は増す一方でした。それ以来、立ち方にも意識するようになり、ガクガクなっても、立てないほどではなくなりました。背筋ピンと、腰をどっしりとして立つと、安定もしますし、緊張も和らぎます。

次に『視線』。しゃべりながら、どこを見ているかで、聞き手に与える印象が大きく左右されます。自信がないと、ついつい伏し目がちになるものです。そして前のほうにいる人たちだけに、しゃべってしまうことになります。これではいけません。しゃべりはじめは、ゆっくりと、全体を見渡すようにしてみます。これで余裕があるように見せるわけです。本人に余裕はなくて結構です。全体の顔が見えないのは当たり前。でも、「皆さんを確認していますよ」という意思表示をしておくのです。

もし、そんな余裕もなくなっているなら、せめて視線は遠くから始めてください。そうすると、最初にあげた『立ち方』を保つことができるからです。話しはじめて少し落ち着いてきたら、会場の両サイド、後ろと前などに、視線を移してみます。会場全体を8の字を描くように見渡せばいいと言われます。見渡しながら、怖そうな顔をしている人、退屈そうな人がいるかもしれません。でも、あなたの話を一生懸命に聞こうとしている人がいることにも気づくはずです。

そんな人が見つかれば、緊張はどんどんほぐれていきます。また、退屈そうで不機嫌そうな人にも、語りかけるように視線を送ってみると、反応が返ってきます。そこで得た自信がパワーとなって、あがりを防いでくれます。この視線の使い方は、自分が緊張しないための技であり、聞き手に対しては、余裕があるように感じさせられることができるのです。

4回にわたって、なるべく緊張しないで話すテクニックを紹介しましたが、一番大事なことは、「伝えたい」「聞いてほしい」という思いです。それさえあれば、何とかなるものですし、必ず思いは通じるのです。しゃべりに、その人の人格以上も、以下も表れません。だから、その時だけ取り繕っても、すぐにばれてしまします。

しゃべりは人なり・・・

私は日々、自分を磨くことがだけが、話し上手になる術だと思っています。磨きが、まだまだ足りないと反省する毎日です。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』
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産まれそう?
2007-06-29 Fri 16:31
さっきまで友人(♀)と、ランチ&お茶してました。彼女は現在、妊娠10か月、臨月!!しかも、このあとすぐ入院して、あした帝王切開で出産します。

izumi.jpg

そんな切羽詰った?時に、のんびりランチでもないはずですが、私が長崎にいるというので、大きなお腹を抱えて出てきてくれたのです。気の置けない者同士、好きなことを言い合って、楽しいひとときでした。

それにしても、女性は強い。特に母は最強です。臨月の彼女に周りはあたふたしてますが、本人はといえば、2人めの出産ともなると、もう堂々としたもの。

そろそろ、入院のころでしょうか。元気な赤ちゃんを!

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』


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変わる長崎の中で・・・
2007-06-28 Thu 15:36
所用のため久々に長崎に来ています。たった3か月ぶりなのに、住み慣れた街は思ったより変化していました。
denntei.jpg


市民の足、路面電車に新路線誕生?

sirase.jpg

と、思ったら、先月末にたて続けに脱線事故が起き、現在、原因調査のため運行ルートが変更されているんだとか。それにしても案内表示が小さすぎ。

統廃合した小学校の跡地に、長崎市初の市立図書館が建築中。囲いが取れて外観が明らかに。県都に遅ればせながらの市立図書館です。
toshokan.jpg



長崎一の繁華街、浜の町アーケード。銀行の跡地には大型ドラッグストアがオープン。このあたりだけで何軒あるんだろうか?ドラッグストアの氾濫には否定的な意見もありますが、たしかに周辺は明るく華やかな印象に変わりました。
segami.jpg



その浜の町アーケードの一角にマンションが建設中。地方の商店街にマンションが立っているのは見たことがありますが、浜の町にマンション、これは正直、ショックです。時代の流れで仕方ないのでしょうか。
viva.jpg



前の会社のすぐ隣り、よくお世話になった定食屋さんも今は更地になって、ここにもマンションが立つんだそうです。ちょっぴり寂しい。
kiyota.jpg



あっちも、こっちも変わりつつある長崎ですが、ちっとも変わらない眼鏡橋がかかる中島川あたりを歩くと無性に落ち着くものです。
megane.jpg


そして、何より変わっていなくてうれしかったのは、長崎の仲間や友人たちの温かさでした。
みんな、ありがとう!


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大勢の前でしゃべる術③
2007-06-27 Wed 00:00
大勢の前で、緊張せずにしゃべるコツ3回目です。

誰でも緊張はするもの。その緊張を楽しむ余裕を持つには『場数を踏むこと』が一番です。『経験』が不安を取り除いてくれるのです。でも、そんなに『場』が転がっているわけではありませんよね。そこで、経験をを補ってくれるのが、これ。

『準備』

経験上、本番に臨むにあたって、気になることや、不安な部分を残したままにしておいて、うまくいった試しがありません。準備万端にしていても、失敗はあるんですが、準備をしっかりしていると、余計な緊張をしなくて済みます。

では、しゃべる『準備』とは何をすればいいのでしょうか。まず、『しゃべる内容を整理すること』。どこで、だれを相手に(人数は?)、どのくらいの時間で、何を話すのか。聞き手はしゃべり手に何を求めているのか、自分は何を言いたいか、このあたりをしっかりまとめておくことです。起承転結を基本に、話す順番の構成も必要でしょう。

原稿を見ながらしゃべることに賛否はありますが、要点を書いた『メモ』を持っておくことは、精神的な御守りにも保険にもなります。

先日、演劇界のアカデミー賞と言われるトニー賞の授賞式を見ていて気づいたことがあります。アカデミー賞も同じですが、受賞者はステージの上でスピーチをするとき、必ず、スタッフや関係者、家族の名前を一人ずつあげて、感謝の気持ちを表します。毎年「さすが一流のアーティストたちは、スピーチも上手だなぁ」と思いながら見ているんですが、今年、『春のめざめ』で最優秀助演男優賞に輝いた、ジョン・ギャラガー・ジュニアは小さなメモを見ながらスピーチをしていました。

そこには、おそら関係者の名前が記されていたんでしょう。お世話になった人の名前に漏れがあってはいけないと、用意したんだと思います。だいたい、だれが受賞するかもわからない、あのような場では、原稿のないフリートークが普通です。でも、「忘れないだろうか」「大事なことを飛ばしたらどうしよう」などと心配しながらしゃべるより、メモを使ったほうが安心なら、堂々と使えばいいんだと思いました。ジョンのスピーチは、飾りがなく彼らしくて、メモを見ながらでもスマートに映りました。

メモがあっても、緊張のあまり見ることができないとか、いったんメモを見始めたら、もう目を離すことができなくなったという経験をお持ちの方もいるはずです。そこで大事な準備がもうひとつ。『予行演習』です。テレビでも一番緊張するのは、ぶっつけ本番というやつ。リハーサルをして、自信をつけておくことは欠かせません。

予行演習は、大きな声を出して実際にしゃべってみることです。普段はペラペラしゃべっているのに、メモをもとに筋立てて話そうとすると、どこで息をつぐのかすら分からなくなることがあります。実践に近い状態で、声を出していると、原稿の不自然な表現に気づきますし、要点も頭に入ってきます。さらに録音をして聞きなおしてみると、「えー」とか、「~でぇ」など、自分のしゃべりのクセも分かります。それを修正しながら繰り返し練習していると、自分でも上手くなった『気』になるはずです。

その『気』が大事です。緊張を減らすには自信が一番。場数の変わりは十分な『準備』だということが、お分かりいただけたでしょうか。

3回にわたって、緊張しないための『話す前』のコツをあげてきましたが、次回は、実際に話しているときに気をつける点を紹介します。

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大勢の前でしゃべる術②
2007-06-26 Tue 00:00
大勢の前で、緊張せずにしゃべるコツ2回目です。

何度も言うように、プロでベテランでも、緊張します。だから、こればかりは仕方がありません。要は、緊張はしても、それを楽しむ余裕が持てればいいわけです。その確実な方法がひとつあります。

『場数を踏むこと』です。

「なんだ、そんなことか」と思うでしょうが、大勢の前でしゃべるのが、その人にとって『普通ではない状況』だからが緊張するわけで、これを『普通の状況』にすればいいんです。「習うより慣れろ」です。

少し話がそれますが、新人アナウンサーにも同じことが言われます。大きな放送局では、新人には徹底的に研修をして、3か月~半年後にデビューさせますが、小さなローカル局では、人材に余裕がないので、新人研修もそこそこに、すぐ第一線に出すことが多いのです。彼らは失敗を繰り返し、現場でもまれて、成長します。半年後、研修で学んでいるだけの新人たちと比べると、驚くほど大きな差がついています。それは、実践を経験しているかどうかの差にほかなりません。

私のいた局でも「ヘタでも、どんどん起用していけば、うまくなる」という上司がいました。しかし、私はこれには異論があります。後輩たちに、繰り返し言ったのは「プロなら、実践で練習するな」です。NHKでも民放でも番組は商品、売り物、視聴者はお客様。ならば、練習品を売り物にするわけにはいきません。売る(放送に出す)のは、最低限、出しても恥ずかしくない商品にしてからです。

プロのアナウンサーの世界では「習うより慣れろ」に甘えることは許されません。しっかり研修している新人たちは、実践を経験すれば、すぐに差は取り戻せます。さらに1年後、2年後、どちらが伸びているか?それは、その人次第です。

これは、アナウンサーの話ですが、それだけ実践は貴重で大事だということです。話を大勢の前で緊張せずに話すコツに戻しますが、本当に話し度胸をつけたいのなら、自ら積極的に、話す状況をつくることです。パーティでも会合でも、なんでもかまいません。その積極性が生まれた時点で、あがり症の半分は克服しているのも同然です。

とはいえ、「そうそう大勢の前でしゃべる機会なんてない」とおっしゃるでしょう。そんな『場数が踏めないこと』を補うものがあります。

続きは次回。



『アナウンサー藤村幸司ドットコム』

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大勢の前でしゃべる術①
2007-06-25 Mon 00:49
きのうのブログ『上手にしゃべりたい人へ』に対して、読者のみなさんから「人前でしゃべる時の緊張しない方法」について、お訊ねのコメントやメールを多数いただきました。私が思っている以上に、あがり症を気にしている人は多いようです。

ブログにも書いた通り、一応しゃべりのプロである私でも、人前でしゃべるのは怖いし、緊張もします。言い換えれば、人前でしゃべるのに緊張しない人なんて、いないと思うのです。他人がしゃべっているのを聞いていると、堂々として落ち着いて、全くあがっていないように見え、より不安になりますが、案外、心境はみんな同じ。あがらないほうが、おかしいんです。もし緊張しない方法があるなら、私が教えてほしいくらいです。

なぜ最初に、こんなことを書くかといえば、特にあがり症だと悩んでいる人には「人前でしゃべることは緊張するものだ」ということを、しっかり頭に入れておいてほしいのです。自分だけが特別ではないんです。そう考えると、ガチガチ、コチコチだった心持ちが、少しは楽になるはずです。とはいえ、それだけで緊張がなくなるなら、苦労しないですよね。そこで私の体験をもとに、いくつかの緊張をやわらげる心構えとテクニックを紹介します。

緊張すると、心臓がバクバク、息はハァハァ、体や顔はカーッと熱くなります。さらに汗が噴き出してもきます。こうなってしまうと、心拍も、体温も、汗も、もう自分ではコントロールすることはできません。でも唯一、息=呼吸は、自分で落ち着かせることができるのです。その方法が『深呼吸』です。緊張すると、呼吸は浅く速くなります。そんなとき、意識的にゆっくり、大きく深呼吸してみると、かなり落ち着きます。

新人のころ、必ず出番の直前に『人』という字を3回、てのひらに書いて、飲み込んでいました。これは、有名なおまじないですが、たしかに、これをやると少し落ち着いたんです。今から考えると、「人を飲む」という精神的なものもあるでしょうが、字を飲み込む時に大きく息を吸うので、知らないうちに深呼吸をしていたんだと思います。

スピーチを控えた人に、「大きく深呼吸してから出れば大丈夫」と、アドバイスしていたら、あとで「深呼吸することすら、緊張で忘れてしまった」と、言われたことがありました。どうか、しゃべる前の大きな深呼吸だけは忘れないでください。

深呼吸の次に、おすすめは『首を回す』『肩を動かす』『口を大きく開けたり閉めたりする』ということ。シャドウボクシングでも屈伸運動でもかまいません。要するに、体を動かすのです。激しい運動は息が切れて逆効果ですが、軽く体を動かして、緊張したコチコチの体をほぐしてやるんです。

10年余り担当した『ズームイン!!朝!』のオープニングコーナー『天気リレー』では、第一声が肝心でした。「おはようございます」「はーい、長崎です」「こちらも負けていない青空ですよ」何と受けて話し出すか、とても緊張する一瞬です。東京のトメさん(福留功男さん)や、自分の前のキャスターたちのコメントを聞きながら、自分の番がくるまで、私は体をねじったり、背伸びしたり、太ももの内側と外側を交互にたたいたりしていました。これは、とにかく気合を入れるのと同時に、緊張をほぐすのに大いに役立ちました。

この時、注意するのは、はっきり大きく動かすこと。中途半端にクネクネしていたら、単なる落ち着きのない人に見えてしまいます。「これから、いっちょ、かましてやるか」くらいの勢いをつけるために、のびのび大きく体を動かし、硬さをほぐしてください。これで確実に緊張はやわらぎますから。

そして、声を出す場所があるなら『発声練習』をしてみるのも、あがるのを防いでくれます。発声練習と言っても、難しく考える必要はありません。お腹から大きな声を出すだけでいいのです。すると、声にゆとりが生まれ、実際にしゃべる場面になっても、軽く声が出せるようになります。声を出すことは、深呼吸と同じ息を整える役割もありますから、落ち着く効果もあります。

このほかにも、ちょっとした工夫や心構えで、緊張が減らせます。つづきは次回に。

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上手にしゃべりたい人へ
2007-06-24 Sun 00:00
映画「しゃべれども しゃべれども」は、口べたな人たちが、若手の落語家に教えを乞うという話ですが、世の中には、そんな「しゃべるのが苦手」という人は、少なくありません。

私は基本的にしゃべるのは大好き。だから、アナウンサーになったのかもしれません。

でも、アナウンサーだからといって、いつでもどこでもスラスラと、気の利いたことばが出てくるわけではないんです。「どうしたら、そんなふうに、ペラペラしゃべることができるの」と尋ねる人がいます。それ、話しことばをあまく考えすぎ。

MC.jpgしゃべるのは好きだけど、いつも怖いと感じています。人前で話すのに自信がある人って、よほどの天才か、単なる勘違いのどちらかのような気がします。私なんか、パーティでスピーチなど頼まれたら、もうプレッシャーで押しつぶされそうになります。誰もが「アナウンサーだから、さぞかしおもしろく、ためになり、なるほど!と思わせる話をするんだろう」と期待しているに違いないんです。そう思うと、食事もお酒も味わう余裕なんてあるはずがありません。

「藤村さんは、緊張なんかしないでしょ」

よく言われた言葉。とんでもない。マイクの前では、いつもガチガチ。それを悟られないようにしていただけ。さすがに、場数とともに、舞い上がって、何が何だか分からなくなることは、なくなってきたけれど、緊張は新人のころと何ら変わらないんですよ。でも、このドキドキがあるから、やめられないのかもしれません。

「人前で上手にしゃべりたい」というみなさん。そんな簡単には、いきません。

そう思って、開き直って、普段の自分でしゃべってみてください。いつもの自分が出せたなら大成功。それ以上にしようとするから失敗するんです。

これ、私の実体験から生まれた、ささやかなアドバイスです。

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自分にもアクセス禁止中?
2007-06-23 Sat 09:41
※指定されたページ(URL)へのアクセスは禁止されています。

自分のホームページです。本人なのにアクセス禁止??

昨夜から今朝にかけて、レンタルサーバーに障害があり、ホームページ《www.fujimurakoji.com》にアクセスできなくなっていました。すでに復旧したというのですが、冒頭の表記がでるばかり。

「データ破損等により、一部データが消失の可能性もあります」というメールが届いたのですが、うーん、こんなトラブルが起きた時が、素人HPは一番大変。データ転送し直してもだめで、こうなるとお手上げ。いつか直るとは思いますが・・・

これまで、ブログ更新が手いっぱいで、HP本体まで手が回りませんでしたが、復旧すれば、こちらも充実させねばと思う、今日この頃。

アクセスしていただいている皆様、しばらくお待ちください。

【追記】
その後、レンタルサーバーから「不具合が発見され、トラブル解消」との知らせが来ました。これを機に、HPのどこかを更新してみようか。


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しゃべれども しゃべれども
2007-06-22 Fri 10:32
のんびりしていたら、上映期間が終わってしましそうだったので、慌てて観に行きました。

shaberedomo.jpg

しゃべりを生業(なりわい)としている者の端くれとして、このタイトルからして気になっていた映画『しゃべれども しゃべれども』です。

TOKIOの国分太一さん扮する若手落語家と、3人のちょっと変わった人たちとの関わりが軸になってストーリーは展開します。落語の話ですが、私にも「ドキッ」とするようなセリフがいくつもありました。

たとえば、師匠役の伊東四朗さんが国分さんに向かって言うセリフ。「誰も、お前の噺なんて聞いていねぇ。聞く人がいるから喋るんであって、聞いてる人がいねぇのは喋ってないのも同じ」。これは、独りよがりのではなく、常に聞き手のことを頭に置いて喋るべきアナウンスメントも同じこと。

その師匠が講師を務めるカルチャースクールの話し方教室。不機嫌な顔で途中退席してしまう女性が、追いかけてきた国分さんに、こう言います。「あの人、本気で喋ってない。私たちをなめている」と。場所や相手によって『流す喋り』はすぐばれる。これも、プロの喋り手としては、肝に銘じておかねばならないことです。

また師匠から弟子へのセリフ「俺がやったとおりに、そっくりやってどうするんだよ」というのも、響きます。衝撃的なドラマは何一つ起きない地味な作品ですが、独特の風情に、クスクス笑える部分あり、喋り手として妙に納得してしまう部分もあって、楽しめました。

国分さんも、かなり落語は勉強されたことがよく伝わってきましたし、子役の森永悠希クンも芸達者。彼は桂枝雀さんの落語をコピーして披露するんですが、これが、かわいくておもしろい。これを聞きながら改めて、枝雀師匠は、すごい落語家だったと実感しました。

「しゃべれども しゃべれども」噺家の世界にも、アナウンスの世界にも終点はないようです。



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常識に自信ありますか?
2007-06-21 Thu 00:00
『鰰』・・・読めますか?

書道で使う『硯』の数え方、知ってますか?

『生産の三要素』を言えますか?


NINTENDODS.jpg『ニンテンドーDS Lite』を買いました。そして『大人の常識力トレーニング』と、『金田一先生の日本語レッスン』を交互にやっているところなんです。『常識力トレーニング』は、毎日10分間のトレーニングで常識やマナーが身につけられるというソフト。冠婚葬祭やビジネスシーンでのマナー、経済用語やIT用語などが出題されます。また『日本語レッスン』は、ことわざ、対義語・類義語、カタカナ語、四字熟語、難読漢字、日本語の誤用などが学べる、金田一秀穂先生監修のソフトです。

自分で言うのもなんですが、人よりは常識はあると思っていますし、日本語力にも、そこそこ自信がありました。でも、知らないことや、勘違いして覚えていることがなんと多いことか。それをニンテンドーDSが教えてくれます。たとえば『珠玉』ということば。優れた作品を表現するときに、気にせず使ってきましたが、『珠玉の小品』『珠玉の短編』など、ほめる対象が小さいものだけにしか使えないそうです。だから『珠玉の大作』は存在しないのです。知りませんでした。

ところで、これまで何度か店に行ったものの、いつも予約販売になっていた『ニンテンドーDS Lite』。年末年始の予想を超える人気ぶりは、ニュースにもなっていたので知っていましたが、もう、そろそろ普通に手に入るのかと思いきや、未だに品薄状態が続いているようです。メーカー希望小売価格より高値で販売しているところも多く、これは、ちょっとした異常事態。私の場合は、カバーだケースだ、保護シートだという、抱き合わせ商法に乗ってようやく手に入れました。

こんな人気の背景には、今までゲームなどしなかった団塊の世代や、もっと上の世代までが、多彩なソフトのおかげでゲームに目覚めたからと言われます。敬老の日のプレゼントに、DSを探している友人もいました。そういう私も実は今回、父の日のプレゼントとして買ったのですが、完全に私がはまってしまいました。英語のソフトも注文してしまいました。

そうそう、答えをそろそろ。

『鰰』は、はたはた。スズキ目ハタハタ科の海水魚。
硯は、1石、2石と数えるそうです。『数え方の辞典』(小学館)によると、石のほか、面、個、枚があげてあります。ちなみに放送では1個、2個でいいはずです。
『生産の三要素』は、自然、労働、資本です。習ったような気もしますが・・・

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田口壮選手に元気をもらう
2007-06-20 Wed 11:20
最近、スポーツニュースをチェックするのが楽しみです。

「5打数3安打で11試合連続安打を記録」(18日)

カージナルスの田口壮選手が好調なのです。同じ日本人メジャーリーガーとはいえ、イチロー選手や松井秀喜選手のように、常に脚光を浴びている選手ではありません。逆に、これまではメジャーとマイナーを行き来し、数少ないチャンスで活躍したにもかかわらず、次の試合には出してもらえないという、悔しさも味わってきました。

私など、時折接する田口選手のニュースに、「チームは、監督は何を考えているんだ」と、イライラしたものです。本人は、その何十倍も、何百倍も葛藤があり、つらかったはずです。それでも、くさらず、あきらめず、投げ出さず、自分の仕事をやり続けた田口選手。去年は念願のワールドシリーズを制し、プレーオフでは存分に、その勝負強さと実力を見せつけました。ひたむきな努力は必ず報われるということを、証明してくれたような気がします。

ニュースキャスター時代、番組の途中で東京からのスポーツニュースが挿入されていたんですが、田口選手の活躍が伝えられる時は、実はスタジオで拍手したり、バンザイしたりして喜んだものです。

間もなく38歳という田口選手ですが、今年はさらに好調な姿を見せてくれるのが、嬉しくてたまりません。プロのスポーツ選手は、その分野において最高の技術を見せ、観客を楽しませるのは当然のことですが、そこから何らかの感動を伝えることが使命だと思います。田口選手は、自身の生き方によって、どれだけ多くの人々に勇気と元気を与えているでしょうか。私は毎日のスポーツニュースチェックが、精神の栄養剤になっています。

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新しいことばを覚えました
2007-06-19 Tue 09:48
「カンソウ」と聞いて、どんな漢字を思い浮かべますか?

感想? 完走? 間奏? 乾燥? 歓送?

文科系あり、体育系あり、生活系あり。同じ音でも意味がさまざま。同音異義語というやつですが、実に日本語は奥深く、おもしろい。

「カンソウ」を辞書を引くと、【汗瘡】「あせも」のこと 【官奏】古代、太政官の奏聞。特に田の荒熟の状況を太政官から奏上した儀式 【官曹】官庁。役所 【官僧】官に任ぜられた僧。朝廷に仕える僧 【疳瘡】漢方で、陰部の腫物や潰瘍をいう 【換想】思い起こすこと 【乾草】ほしくさ 【還送】送り返すこと。送還 【閑窓】物静かな家 【寒草】冬枯れの草・・・などなど、きりがないのでこのくらいにしておきますが、医学系から歴史系まで、まだまだ知らないことばって多いものです。

このたび、辞書にも載っていない「カンソウ」に出会いました。

それが、「換装」。

辞書にはないのに、パソコンの変換では、ちゃんと出てくるんです。「部品や装備を組み替えること」を言って、検索してみると、おもにパソコンのHDDやメモリ交換に使われていることばのようです。また、車のパーツの交換でも、こう言うそうで、今回、初めて知りました。

TOSHIBA.jpg実は、あの“ディスク食いレコーダー”を、修理することにしたのです。DVDディスクを挿入すると、新品から録画済みのものまで、次から次へと、ことごとく破壊し、再生不能にしてしまう恐怖の?DVDレコーダー。ネット上では、そのメーカーの該当機種の不具合が数々書きこまれていて、「自分だけではない」と、何の解決もしていないのに、妙に安心していました。新品に買い替えたのですが、ただ、2台もある“ディスク食いレコーダー”のHDDに録画しているものを、新しいDVDレコーダーにラインでつないで落とすのでは、らちがあかないことに、今更ながら気づいたのです。そこで結局、トラブルの原因、DVDドライブを丸ごと、交換することにしたというわけで、出てきたのが「換装」ということばでした。

メーカーから出張してもらい、2台とも、DVDドライブを「換装」。無事に、悪魔払いができ、元気に働いてくれています。これなら最初から修理したほうが安くつきました。でも、これって初期不良のはずで、たとえ保証期間を過ぎていてもメーカーが無償対応してもよさそうなんですが・・・。ねぇ、TOSHIBAさん。とはいえ【敢争(かんそう)】(思い切って争うこと)する気もないんですが。

DVDレコーダーのトラブルで、またひとつ新しいことばを覚えた藤村でした。

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便利すぎも、どうなのかな・・・
2007-06-18 Mon 15:53
長崎大学の齋藤寛学長から『学生第一主義』という話を聞いたことがあります。アンケートなどによって学生の要望を集め、より学びやすく、より居心地のいい大学に改革しようという取り組みです。進む少子化で、大学は全入時代を迎えつつあり、国立大学の独立行政法人化もあって、どこも生き残りをかけた知恵比べをしているんだと感じました。

朝日新聞6月16日付けの金沢工業大学・石川憲一学長のインタビュー記事を読んで、さらにここまで来ているのかと驚きました。『おタスケケータイ』という制度があって、講義で分からないことがあれば、その分からないテキストの部分を携帯電話のカメラで写して質問を書いたメールに添付して送ると、担当教員が24時間以内にメールでヒントを返してくれるんだそうです。学長いわく「教員は大変ですが、学生の学びたいという意欲に応えるため日夜頑張っています」。企業のカスタマーセンターも、これくらいの対応をしてくれればいいのに・・・

記事によると、「大学改革といえば金沢工大」と言われ、ここは大学生き残り策の見本のような存在なんだとか。そう言われるだけあって、学生にとっては至れり尽くせり。最近は学生課からのお知らせや休講の連絡がメールで入ってくる大学も多いと聞きます。私たちのころは、わざわざ時間かけて大学に行ったら休講だったということが何度もありましたから、そんなサービスは便利で助かります。うらやましくも感じます。

でも一見、無駄足のようでも、その日行ったからこそ出会う、人も出来事もあるわけで、若いうちは便利や効率だけの尺度では考えてはいけないような気もするのです。 『おタスケケータイ』の具体的な運用方法は分りませんが、分からなかったら調べず、すぐ聞けばいい、また聞くための苦労もなく携帯ひとつでOKというのも、どうなんだろう。そう感じるのは自分の学生時代になかったという、ひがみでしょうか。

数年前、ある大学の講義風景を取材したときのこと、半数以上の学生が携帯電話のメールを打っていたことに腹が立ちました。また、ある企業の役員の方によると、退職願をメールで済ませた若い社員がいたそうです。便利はいいことだけど、使い方次第では、結局損をしているような気がします。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』

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日本語が減っていく
2007-06-17 Sun 00:00
このブログで、気が置けない友人たちについて書いたところ、ある読者から「気が置けないって、いい意味だったんですね」と言われました。このことば「気が置けない」とは「気の許せない」とか「油断できない」と勘違いしている人が多いようですが、正しくはまったく逆で、「気配りや遠慮をしなくてよい」という意味です。

実は、これまで私は放送で、この「気が置けない」を使わないようにしてきました。言いたいときは「気を使わなくて済む人」「遠慮の要らない人」と言い換えるようにしていました。なぜなら、このことばが、こんなふうに逆の意味に取られる可能性があるからです。正しい日本語なら堂々と使えばいいという人もいますが、真意が伝わらなかったり、誤解を招いたり、ましてや反対の意味にとらえられては本末転倒ですから。

ことばが一瞬にして耳から入り消えていく放送と違って、文字であるブログでは前後関係を読めば誤解はないと思い、このことばを使いましが、放送で堂々と間違った意味で使われているのを聞くと悲しくなります。このほか間違った意味に取られやすいことわざ、慣用句を挙げてみます。

【流れに棹さす】
時流や傾向に逆らい、勢いを失わせる行為として、議論中に横やりを入れた人に「流れに竿さすなよ」と怒ったりしますが、これは間違い。正しい意味は、流れのままに竿を操って船を進めるようすから、「うまく流れに乗って物事をすすめること」。

【役不足】
この間違いにもよく遭遇します。「私が友人代表でスピーチするなんて、そんな役不足です」とか耳にしますが、本当は「本人の力量に比べて役目が軽すぎること」。「友人代表ではなくて主賓としてしゃべらせろ」と言いたいのなら、それでいいんですが・・・

【閑話休題】
私も長らく間違って認識していました。高校時代使っていた参考書に閑話休題という囲み記事があって、ちょっとした予備知識とか、サイドネタのようなものが書かれていました。頭休めみたいなコーナーでしたから、てっきり「本題をちょっと外れて、気楽な話でもしましょう」という意味だと思っていました。それが正しくは、逆の意味で、「それた話を本題に戻すこと」を言うんです。

【情けは人のためならず】
これは、「情けをかけたら、その人のためにならない」という間違った意味も、現実ではまんざら間違いと言えないのですが、本来は「人に情けをかけたら、めぐりめぐって、いつか自分にもどってくる」という意味。なんだか打算的な気もしますね。

アナウンサーは、これらのことばを正しく使って、日本語を守ることも仕事だと思います。でも半数以上の人が違う意味でとらえるようでは、放送で使えません。使わないから忘れられ、忘れられるから使えない。こんな悪循環で、使える日本語はどんどん減っていくのは、恐ろしいことなんですが・・・。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』


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日本も捨てたものじゃない?
2007-06-16 Sat 00:09
安倍内閣の支持率が急降下したせいで、週刊誌には『ポスト安倍』の文字が目立つようになりました。本命は言うまでもなく麻生太郎・外務大臣。時々、その発言が物議を醸しますが、ストレートなもの言いは安倍総理と違って分かりやすく、魅力のある政治家です。

asoutaro.jpgそんな麻生さんの著書『とてつもない日本』(新潮新書)を読みました。そういえば、安倍さんの著書『美しい国へ』(文春新書)については、「わかりにくい」と、書きましたが、こちらは、「わかりやすい!」。わかりやすければ、いいというものではありませんが、本なんて、まずは勢いで一気に読めるか否かが大事です。その点からは、この本は、読むのが遅い私でも、2時間ほどで読めてしましました。

全体を通して麻生さんが訴えているのは「日本は、マスコミが言うほどには、決して悪くない。いや、それどころか、まだまだ大いなる潜在力を秘めているのである」ということ。タイトルにもなった「とてつもない」は、幼いころに祖父の吉田茂が語ったことば「日本人のエネルギーはとてつもないものだ。日本はこれから必ずよくなる。日本はとてつもない国なのだ」に由来しています。

ニートについて「今の世の中、餓死するほどの貧しさが存在する訳ではない。ニートはニートのペースで生きていくことを認めてもいいのではないか。あれもスローライフの一種だ、くらいの余裕を持ってみることも、たまには必要ではないだろうか」と言い、教育改革については暴論の誹りは甘んじて受けると前置きして「中学校を義務教育からはずしてみてはどうなるか」と提案。「義務教育から離れることで、希望に応じて中学生からでも職業教育の実技を教えることができるようになる」「この道で行こうというものが見つかった子供は、中学を卒業したら働けばいい」と述べています。

また少子高齢社会についても、あえて「いいじゃないか」と言い、「年を重ねることは、決して悪いことではない。20年前の自分、30年前の自分と、今の自分を比べてみたらいい。どうだろうか。成長している自分を実感するはずだ。私は老化は退化ではなく、どこまでも進化だと思っている」と、どこまでもポジティブな持論を展開しています。

読んでいて、そんな「ノーテンキ」なこと言ってる場合か!と突っ込みたくなる人もいるでしょうし、次から次に出てくる年金問題に、「とてつもなく先行き不安な国だ」と文句も言いたくなります。でも「秋葉原の若者も、巣鴨のご老人も、みな“底力”を持っている。そう思ったほうが駄目だ駄目だの野党流より元気が出るんじゃないか。そう思うのだが、どうだろう」と、この人に言われれば、なんだか納得させられてしまいます。

後ろ向きの論評が多いマスコミにうんざりしていたところに「日本も捨てたものじゃない」と思わせてくれる麻生太郎という政治家。今、私の気になる存在です。



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フタリグミ?ニニングミ?
2007-06-15 Fri 00:00
14日午後5時ごろ、東京・銀座の貴金属店に強盗が入り、約2億円相当のダイヤモンドのティアラと約50万円相当のネックレスが奪われました。犯人は外国人とみられる2人組で、警視庁は強盗傷害事件として捜査しているそうです。この辺りは、近くに歌舞伎座や劇場があって、私も観劇の空き時間にウィンドウショッピングする繁華街。夕方ですから、人通りもかなり多かったはずですが、何とも物騒なことです。

NHKのニュースを見ていて気になったことがあります。アナウンサーがスタジオで伝えたのは、犯人は「ニニングミ」、現場からの記者のリポートでは「フタリグミ」。同じ番組、同じニュースの中で、続けて違う読み方をされると、そのことばにひっかかり、肝心の内容を聞くのがおろそかになってしまいます。では、どちらが正しいのでしょうか。

この「2人組」、実は日本語としては「ニニングミ」でも「フタリグミ」でも間違いではありません。つまり、「どっちでもオッケー!」というわけでです。ただし今回のように、放送で混在すると違和感が生まれるので、各局では基準を作っていて、NHK、NTVをはじめ、多くの局では「ニニングミ」を優先しています。ですから、アナウンサーは「ニニングミ」と読んだのです。一方、その認識が薄く、現場でバタバタしている記者は「フタリグミ」と言ったのでしょう。

この例からも分かるように、今、世間一般の会話においては「2人組」「フタリグミ」が主流で、「ニニングミ」は、ニュースだけで聞くことばになっています。だから「2人組の強盗」と言えば、「ニニングミ」ですが、「なかよし2人組」なら、「フタリグミ」と読んだほうが、しっくりきます。語感からは「フタリグミ」の強盗より「ニニングミ」の強盗のほうが悪そうな気がしませんか。

ことばは時代とともに変化すると言われますが、「2人組」は、その過渡期にあるのかもしれません。局によってはすべて「フタリグミ」にするところもあるようで、TBSでは銀座の強盗のニュースはアナウンサーも記者も「フタリグミ」と言っていました。

ちなみにNHKことばのハンドブック第2版によると、「ニニン」でも「フタリ」でもいい読みとしては「2人乗り」「2人分」があります。ただし人力車の「2人乗り」「ニニン」だけとしています。
うーん、複雑・・・。

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晴れか雨かで、てんてこ舞い
2007-06-14 Thu 00:00
今年は記録的に梅雨入りが遅いと伝えられていましたが、ようやく九州北部と四国が梅雨入り。各地の梅雨入りも近いようです。最近はドーム球場が増えたので、野球中継が中止になることは少なくなりましたが、以前は野球中継の新聞欄には必ず【中止のとき】という文字がありました。子どものころは、その雨天用の予備番組のほうが見たくて、「雨になればいいのに・・・」と思ったこともありました。

そんな雨天用の予備番組を業界では「Bプロ」(通常のプログラムがAプロ)とか、「雨傘番組」「レインコート」などと呼んでいます。プロ野球中継の場合は、ほとんどが全国ネットですから、雨傘もキー局が準備しますし、ローカル番組の場合でも編成局などが、予備番組を用意します。ですから現場のスタッフはセッティングをしていても、雨が降れば仕事がなくなるわけです。

ただし、わたしのいた報道の現場では、放送を予定していたものが雨で中止となると、大慌てになりました。例えば、毎年10月7日に放送している「長崎くんちの特別番組」。この日は、いつもの夕方ニュースの放送枠を3倍に拡大して、祭りの模様を紹介します。ですから、本来のニュース枠は縮小され、くんち一色の番組になります。

と、なると通常通り取材をしても、放送する枠が少ないわけで、はじめから取材項目を減らせばいいのですが、もし雨で順延ということになれば、いつものニュースに戻ります。ですから、晴れと雨と、どちらも想定した準備をしておかなければなりません。翌日以降に放送を予定している特集や企画VTRも、前倒しで放送できるようにスタンバイします。

スタッフが多い局はいいでしょうが、私のいたところのように少人数の現場では、普通でも大変なのに、ダブルで大変だったのです。また、スポーツの雨天中止の場合は、その日が終われば、翌日は通常放送に戻るわけですが、長崎くんちの場合は順延ですから、延びれば延びるほど、現場はてんてこ舞いとなるわけです。

いよいよ梅雨のシーズン。天気が関係するイベントについては、主催者や参加者だけでなく、テレビのスタッフもてるてる坊主を作って空をながめているんですよ。

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痛みを伴った謝罪だからこそ
2007-06-13 Wed 00:00
きのう、弁護士の高井伸夫さんのことばを借りて、謝り方で最も優れているのは「謝ることを通じて、相手から従来以上の新たな信頼を獲得する謝罪」だと書きました。きょうはまさに、そのお手本のような人物についてです。

その人とは今や、日本中の誰もが知っているジャパネットたかたの高田明社長です。

2004年、ジャパネットの顧客情報が盗まれ、流出する事件がありました。まさに経営の根幹を揺るがす出来事でしたが、今になってみれば、あの時の迅速な謝罪と対処が、会社を守ったことは間違いありません。

事件発覚後、高田社長はすぐに謝罪会見を開きました。この対応が、見事なまでに早かった。そこでは、事実関係を明らかにし、言い訳じみた表現もなければ、責任転嫁のことばもありませんでした。管理が甘かったことを率直に認め、あれだけ毎日のように放送していたテレビショッピング、ラジオショッピングをはじめ、すべての媒体で活動を自粛することも発表しました。

去年、高田社長にお会いした時に、当時のことをうかがったのですが、営業自粛の決定を含め、記者会見での対応を考える時間は、わずか2時間ほどだったそうです。社内では、さまざまな議論もあったようですが、社長の決断のもと、あの潔い会見が開かれたのです。「ラジオやテレビで私が紹介した商品を買っていただいてるのは、お客様に信頼していただけたから。その信頼を裏切るような事態を招いてしまったのに、また私が出て商売できるわけがない。まずは、お詫びすることが先だ」と。

会見で流出数は最大で66万人分と発表されました。のちに51万人だったことが分かったのですが、最悪の数字を発表することには、かなりの勇気が必要だったはずです。数字ばかりが先行する報道が目に見えるからです。これについても高田社長は「分かることのすべてを隠さずにお伝えすることが、今、ジャパネットの顧客に対してできること。隠すとか、少なく発表するとかは、思いもしなかった」と、振り返ります。これも顧客に対する真摯な姿勢として伝わったのでした。

当時、ジャパネットはテレビショッピング10周年キャンペーンの準備を進めていた最中。タレントを呼んで収録していたスペシャル番組などもすべてお蔵入りとなりました。結局、営業自粛は50日間にわたり、150億円の損失となったそうです。

しかし、こんな痛みを伴った謝罪があったからこそ、ジャパネットは再浮上できました。。再開後は毎年、売り上げ記録を更新し、ついに1000億も突破しています。高田社長は事件を振り返り、「ジャパネットが続く限り、この事件は背負っていかねばならない」と言います。この一連の高田社長の対応を見ていて感じたのは、何か事が起きたときの対処法は、謝罪のテクニックやマニュアルどうこうではないということ。単純に、誠心誠意の謝罪する、反省することが、結果的には最善策なのだということです。毎日のように流れる、トップが頭を下げるニュースと比較しながら、つくづくそう感じます。

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伝わった「ごめんなさい」後編
2007-06-12 Tue 00:00
きのうのつづきです。

昼間にゲットした食券みたいなラッキーセブンの整理券を握りしめ、雨に打たれて激しい音を立てている紅テントに近づいて行くと、聞こえてきた声。

「本日の公演は中止となりました」。

えーーーーー!きょうはこのために早起きして長崎から飛行機に乗ってやってきて、整理券取った後は延々時間をつぶして、ずぶ濡れになって、迷子になって、ようやくたどり着いたと思ったら、ちゅ、中止だと!!!今夜のホテルも手配しているというのに、「ど、どういうことなんじゃ!」

軽くめまいがしながら聞いてみると、大事な役どころの俳優さんが、腸捻転だかなんだかの急病で倒れ、中止せざるをえないというのです。「別の公演に振り替えます」というものの、ようやくスケジュールを合わせた上京なので「はいそうですか」というわけにもいかず。ならば、チケットの払い戻しをしようとしたら、チケットぴあの発券分はここではできないと言われ・・・。

そうこうしていたら、さっきまでほかのお客さんの対応をしていた雨がっぱ姿の男性がやってきて、「申し訳ありません、こちらでも払い戻ししますから」といって、すんなり返金完了。その男性はていねいに、そしてとにかく大きな声で「ごめんなさい、すみませんでした」と頭を下げました。私はその勢いに圧倒され、つべこべ言わずない心をこめた謝罪のことばに、イライラした気分が晴れていくのがわかりました。そのとき、かっぱのフードから落ちる雨粒の間から見えた顔、それが唐十郎さんだったのです。

あの唐さんが、ずぶ濡れになりながら若い劇団員たちと一緒に、いえ先頭に立って走り回り、お客さんの対応をしていたのです。そのあと、少しお話をしたのですが、さっきまで「どういうことなんじゃ!」と思っていた私が「大変ですね、がんばってください」と、こちらから、ねぎらいのことばをかけるほどに、気持ちが変わっていました。最後にまた、同じかっぱを着た劇団員たちと唐さんが一列に並んで、私に向って「すみませんでした、ご迷惑をかけました」と、深々と頭を下げ見送られた時には、彼らにさわやかさすら感じ、「次また、必ず来よう」と心に決めたのです。

弁護士の高井伸夫さんが著書の中で、謝り方の巧拙には5段階あると言っています。評価5は、「謝ることで、相手から従来以上の新たな信頼を獲得する謝罪」。唐組はまさにこれでした。評価4は「謝ることで従来の信頼を回復する」、評価3は「信頼までには至らないが、なんらかの形で相手を安堵させる」、評価2が「相手の気持ちをおさめるという最低限実現すべき線をクリア」、そして評価1とは「問題を大きくしたり、新たなトラブルの原因を作る謝罪」だそうです。

いざという時は、トップが先頭に立って対処する。そして、まず謝るべきは心から謝罪する。これが危機管理の基本であると、唐さんは身をもって立証しているような気がしました。世の中にはこの謝り方を間違えて、傷口を広げている評価1のトップの、実に多いことか。

あすのブログでは、文句なく評価5の謝罪をした、あの有名な方について書きます。




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伝わった「ごめんなさい」前編
2007-06-11 Mon 00:00
保身、執着、言い訳、責任転嫁・・・

社保庁にしてもコムスンにしても、トップのみっともない対応を見て、現場で働いている人たちはどう思っているのでしょうか。体裁だけの謝罪のことばからは、何も伝わってきません。ニュースを見ながら、ふと、ある出来事を思い出しました。

また演劇の話で恐縮ですが、6年前、休日を利用し、唐組の芝居を初めて観るために上京したときのことです。唐組とは唐十郎さん率いる劇団で、神社の境内や公園、空地などに紅いテントを建てて公演しています。観客席は地べたにゴザを敷いただけですから、座席番号などありません。劇団直売のチケットには整理番号が付いていて、その順番に入場するんですが、私のようにチケットぴあなどで買った場合は、当日の昼から発行される整理券(高校時代の食堂の食券みたいでした)を受けっとっておかねばなりません。

当時の私は、週末に長崎から上京すれば、土日に昼夜、つまり2日で4公演を観劇するのが普通でしたが、その時は整理券の件があったので、土曜日は、やむなく夜の唐組公演だけでした。まぁ、言い換えれば唐組に集中できたわけです。

公演場所は新宿副都心のビルの谷間にぽっかり空いた所。時間に間に合うように飛行機を予約し、配布30分前に到着。すでに数人が並んでいましたが、受け取ったのは「7番」ラッキーセブン。なにか、いいことありそう・・・と思ったのですが。

そのあと、開演までの5時間あまり、友人に会ったり、街をぶらぶらして時間をつぶしていたら、どしゃぶりになってきました。あわてて傘を買って、再び新宿副都心に向かったのですが、昼間と夜では雰囲気が違い、ましてや週末の夜でオフィスビルは閉まっているので、さんざん迷う羽目になりました。以前も書きましたが、私はかなりの方向音痴です。

ずぶ濡れになりながらも、ようやく到着したものの、なんだかようすがおかしいのです。まだ開場前のはずなのに、テントの周りにお客さんがほとんどいない。「もしかして、どしゃ降りなので、早く開場したのか?」[それならば、わざわざ昼間に取りにきたラッキーセブンの整理券はどうなるんだ!」と、不安に思いつつ近づいたら、現実はさらに悪いことになっていたのでした。

つづく

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同じ漢字の国ですが・・・
2007-06-10 Sun 00:00
松尾芭蕉の『奥の細道』の旅や靖国神社参拝など、11日間の日本滞在を終え、台湾の李登輝前総統が、夕方帰台しました。←「帰台」という変な表現を使わねばならないことに、「ふたつの中国」を再認識します。成田空港では、中国籍の男が李前総統にペットボトルを投げつける事件がありましたが、思想や考え方が違うからと言って、84歳にもなるおじいちゃんに対する抗議行動ではありません。こんな暴力は決して許せません。

それはさて置き、このニュースではどの局も前総統を「リトーキ」と発音しています。もちろん、これは日本語の音読みで、台湾では通じません。中国人の友人に李登輝の読み方を聞いたところ「リィ・ディン・ウフィ」だそうです。

日本の多くのマスコミでは中国や台湾の人名、地名は音読みすることにしています。例外として北京=ペキン、上海=シャンハイ、青島=チンタオ、台北=タイペイなど、現地読みや慣用読みをするものもあります。

一方、韓国や北朝鮮の人名、地名は現地読みが基本になっています。金正日=キム・ジョンイル、済州島=チェジュとう、 板門店=パンムンジョム、明洞=ミョンドンなど。ですから日中韓の首脳会談とか、日中韓のスポーツ試合などのニュースでは、日本語の音読みと現地読みが混ざって、不思議に感じます。

でも以前は、韓国、北朝鮮の人名、地名も中国、台湾と同じように、音読みをしていました。金大中はキム・デジュンではなく、「きんだいちゅう」でしたし、板門店は「はんもんてん」でした。これが、1970年代にNHKが在日韓国人の牧師から「日本語読みは人権侵害だ」と訴えられたことから、各局が見直しを始め、1984年に全斗煥大統領が来日した時に、「ぜんとかん」ではなく「チョンドゥホアン」とするよう、韓国側から要請があったといわれ、流れは一気に今のような『現地音主義』になったのです。

ではなぜ中国、台湾は音読みのままなのでしょうか。第一には、相手側から要請も訴訟もないからなんでしょう。また、相互主義といって、中国でも日本の人名、地名は中国語の発音のままだから、お互い様というわけです。ちなみに私、藤村幸司は中国では「フゥ・ツウン・シン・ス」。こう呼ばれても、誰のことかわかりませんけど。

最近は日本の教科書や地図でも、「揚子江=ヤンツー川」のように、現地読みを採用しているらしく、マスコミでも将来的には中国、台湾も『現地音主義』にすべく研究中です。すでにカタカナ表記にしたり、漢字に現地読みを併記するところもあります。国際化が進む中、現地音主義はいいと思いますが、中国語の発音って、ものすごく難しいんです。おそらくカタカナをそのまま読んでも現地では通じないような気がしますが・・・。

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本当のサービスとは
2007-06-09 Sat 00:00
銀行のATM(現金自動預け払い機 )を利用するたびに気になることがあります。

ATM.jpg


通帳やお金を入れたあとに画面に出る「ただいま処理をしています」の文字。銀行によっては機械が「処理しております」と、しゃべるところもあります。この「処理」ということばに、ひっかかるんです。最近、どこでもかしこでも「処理」という表現が出てきて、慣らされてきた気はしますが、それでも客のお金に対して「処理する」とは、えらそうで無礼に感じるのです。本来、処理とは「廃棄物処理」とか「難題処理」とか、ものごと(特に問題のあるものごと)を、きちんと始末をつけるという意味のはず。

このATMの言う「処理」の出どころは明らかです。いわゆる業界用語。計算したり、データをまとめたり、コンピュータが仕事をすることを、その業界では「処理」と呼びます。業界ではといったものの、今ではパソコンが一般的になり、コンピュータ処理ということばも、身近になってきました。だから抵抗を感じない人も増えているでしょうが、だからといって、堂々と使っていいものではないと思うのです。

また、窓口で新規に口座を開設しようと手続きに行ったとこのこと。女性行員が書類をさし出して「フルキニューでお願いします」と、言いました。

私は「???」
「え、なんですか?」と聞きなおしたら、今度は強調して

「フ・ル・キ・ニューし・て・く・だ・さい」

と言います。一瞬考えて理解しました。「フルキニュー」とは「フル記入」、つまり「欄の中は全部書け!」ということだと。

それなら最初から「もれのないよう、すべて書いてください」と言えばいいではないですか。業界用語なのかどうか、わかりませんが、おそらく銀行内では『フル記入』で通じているんだと思います。でも、それを客に押し付けるとは・・・。

ATMに関しては、「ただいま手続きをしています」とか、「しばらくおまちください」と変えている銀行もあります。サービスの基本とは相手の立場に立つことだとすれば、おのずと表現のしかたも変わってくるはず。ことばひとつで、客に対するその銀行のサービス度が見えるといったら、言いすぎでしょうか。

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舞台は楽し『笑の大学』
2007-06-08 Fri 00:00
舞台は『生モノ』。役者や観客が作り出す劇場の空気をも含めてこそ、芝居の醍醐味があります。いくらいいカメラを使い、絶妙のスイッチング(カメラの切り替えのこと)で収録したとしても、生の舞台には、到底かないません。私はテレビの人間ですから、かねてから「舞台の魅力をテレビで伝えたい」と思っていましたが、それは至難の業でした。

個人的に舞台のビデオやDVDも数多く持っていますが、私にとっては、実際に観た芝居の感動をよみがえらせるためのアイテムでしかありません。また、予定が合わないとか、チケットが取れないという理由で観られなかった舞台を、映像で一応チェックするという程度です。

このたび、後者の理由から1本の舞台DVDを見ました。「舞台中継やビデオは、本来の感動の6割程度が伝われば上々」と思ってましたが、これが実におもしろい。いったい生で観たら、どれほどだったのだろうと感じました。その作品とは・・・

warainodaigaku.jpg
『舞台版・笑の大学』。

1996年に初演され、『読売演劇大賞・最優秀作品賞』に輝いた三谷幸喜の傑作二人芝居です。役所広司・稲垣吾郎による映画版DVD発売に合わせて、おととしようやくDVD化されたものです。(DVDは98年再演の舞台)


私が演劇のDVDを手に入れるのによく利用する『イーオシバイドットコム』のページから引用して、以下簡単なストーリーです。

『時は、戦争色が濃厚になる昭和15年。登場人物は、警視庁検閲係・向坂睦男(西村雅彦)と劇団「笑の大学」座付作家・椿一(近藤芳正)。
非常時に喜劇など断じて許さないとする向坂は、上演中止に追い込もうと執拗なまでの注文を繰り返す。しかし何とか上演許可をもらいたい椿は、向坂が要求する無理難題を逆手に取りながら、あくまで真正面からの書き直しに挑戦する。
警視庁の取調室を舞台に相対する男2人のドラマが始まる。』


何といっても三谷脚本がすばらしい。二人芝居ならではの、ムダのない展開『緊張』と『緩和』が絶妙なバランスで組み合わされています。映画版も映画ならではの切り口がおもしろいのですが、映像ですべて見せてしまって、やや説明っぽくなっています。それを舞台では観る側の想像を、かき立てます。

それも西村雅彦(検閲官)と近藤芳正(喜劇作家)のキャスティングがあってこそ成立したと思わせます。それくらい、二人の作り出す独特の空気、緊張感が、映像からも伝わってくるのです。私はどの芝居であろうと、舞台を観たことのない人に、先に舞台のDVDを観ることをすすめません。『舞台本来の魅力』が伝わらないからです。でも、この作品に限っては、「ぜひ観てみて」と言いいたいのです。これを観れば『舞台の食わず嫌い』の人たちにも、生の舞台へのきっかけを見つけてもらえる気がするからです。

この舞台は翻訳されイギリスに渡り、演劇の聖地、ウエストエンドで『The Last Laugh・ラスト・ラフ』として上演されることが決まっています。それに先駆け、来月には来日公演も行われます。はたして、翻訳してこのおもしろさが、どれほど伝えられるかは、映像化とは違った至難の業だと思いますが。

その原点で、まさに伝説となった、西村さん、近藤さんの舞台版が、先月に続き、来月20日(金)WOWOWで再放送されます。笑いながら泣き、泣きながら笑わせてくれる『舞台版・笑の大学』、ぜひチェックしてください。おすすめです!


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祝!バーガーキング復活
2007-06-07 Thu 00:00
世界65カ国以上、1万1100店を展開をしているハンバーガーチェーンの『バーガーキング』が、ようやく日本でまた食べられるという話を、きょうニュースで見ました。

アメリカで初めて『バーガーキング』のハンバーガーを食べたのが、もう15年くらい前のこと。留学経験のある友人に「おいしいよ」と勧められたのがきっかけでした。そして、ひと口食べて、いっぺんに、はまってしまったのです。マックやモスやロッテリアもいいけれど、それらとは全く違うおいしさ。直火焼きの香ばしいパテとレタス、トマト、タマネギ、そしてマヨネーズの絶妙なるマッチング。病みつきとはこのことです。滞在した1週間、1日1回はバーガーキングを食べなければ、落ち着かないほどでした。

bagerking.jpg「なんで、こんな旨いのに日本に進出しないのか」と思いながら、海外に行くたびに、自然と足は『Burger King』の看板を探したものです。海外旅行の楽しみのひとつがバーガーキングだったと言ってもいいほどです。
【画像は3年前・ロンドンのBurger King】

そんな愛しのバーガーキングが念願の日本進出を果たしたのが、1996年のことでした。しかし、価格破壊と言われた低価格競争に巻き込まれ、全国に広がることなく、気がついたら2001年3月に、あえなく撤退していました。

そして今回、リベンジをかけた再上陸というわけです。復活1号店は新宿に、8日オープン。最近は佐世保バーガーをはじめ、個性派バーガーもたくさんあり、価格ではない競争も激化していますが、今度こそ、我が家の近所にも来てくれるでしょうか?

こんな文章を書いていたら、もう口がバーガーキングになっています。あー早く食べたい!

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神戸ぶらぶら
2007-06-06 Wed 00:00
♪長崎か~ら船に乗って~神戸に着~いた

船ではありませんが、かなり久々にやってきた神戸です。

kobekou.jpg

昔と変わらない神戸のシンボル『ポートタワー』。そして隣にそびえるのが、今やポートタワーより有名になった紀香&陣内の結婚披露宴会場『ホテルオークラ神戸』です。

mozaiku.jpg
私の学生時代は、なーんにもなかったこのあたり、JR神戸駅から港にかけての一帯は、ウォーターフロント開発によって『神戸ハーバーランド』という街になっていました。おしゃれな店やレストラン、映画館に遊園地までできていてびっくり。オープン15周年だということですが、まさに浦島太郎の気分です。

nannkin.jpgbutaman.jpg

一方こちらは、昔のままの雰囲気が残っていました。人気の豚まん屋さんの行列も懐かしい南京町の中華街。どの店も店頭に点心やスイーツなどの屋台を出していて、まるで祭りの出店のよう。『買い食い』が楽しそうな通りになっていました。ここにはお腹を減らして来なければいけません。

そして、神戸といえば、センター街。三宮の繁華街にある商店街で、学生時代は、よく歩いたものです。阪神大震災の時は、すでに長崎にいた私ですが、発生翌朝には『ズームイン!!朝!』で、ヘリコプターから生リポートをしていました。アーケードは落ち、通りに沿って火の手がどんどん伸びていくセンター街の様子を上空から伝えながら、慣れ親しんだ街が壊れていく悲しみと、何もできないもどかしさで、胸が押しつぶされそうになったことを思い出します。

sentergai.jpg

震災の後、数年後に訪れたときは、アーケードがなく、青空の見えるセンター街は、なんだか別の場所のように感じましたが、今では前よりも立派なアーケードが完成していました。新しい店も増えましたが、昔からある看板を見つけて、懐かしく嬉しくなりました。

街の建物は変わっても、独特の都会的でセンスのいい雰囲気は変わらない神戸…でした。


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サンパイって・・・
2007-06-05 Tue 00:00
飲んでワイワイやるのは大好きですが、お酒が強いほうでもなく、特別好きというわけでもない私は、銘柄などはまったく気にしません。ビールが発泡酒になろうと、焼酎が麦だろうが芋だろうが、ほとんど頓着しないのです。だから知識もありませんし、テレビでお酒のコマーシャルを見ても印象に残りません。

先日、全国各地の地酒を集めたという店でのこと。ふとラベルを見ると「山廃仕込み」という文字。他にも「山廃純米酒」「山廃吟醸」もあります。

「サンパイ??」

サンパイといえば、“産廃”を連想し、なんだかまずそうな変な名前の酒だと思ったら「ヤマハイだよ」と指摘されました。「それは湯桶読み(ゆとうよみ)で、本来はサンパイと読むべきだ」と苦し紛れの言い訳をしながらも、かなり恥ずかしい思いをしたのでした。

言われてみれば、「ヤマハイ仕込み」って聞いたことがあります。でも、口に入れるものに「廃=すたる」の文字って、どう考えてもそぐわない。熟語を作っても「廃棄」「廃品」「廃業」「老廃」・・・おいしそうなものは出てきません。恥ずかしいついでに聞いてみると、正式には「山卸廃止酛(やまおろしはいしもと)」といい、略して「山廃」なんだそうです。

山卸とは、明治以前に行われていた酒造りの手法で、蒸米と麹と水を仕込んだ後、すりつぶす作業のこと。とても重労働だったそうです。これが精米技術の向上で廃止されたので、山卸廃止酛=山廃。山廃だと、発酵が完了するまで手間と時間がかかるので、おいしい酒が多いんだとか。

酒造業界の中での業界用語だった「山廃」が、商品の個性化、差別化のために一般に使われるようになったようです。ちょっと、日本酒ツウになった気分です。

味の違いはよく分りませんが・・・。


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ヨロンかセロンか?
2007-06-04 Mon 13:38
各新聞社、テレビ局、通信社が行った世論調査によると、安倍内閣の支持率が急降下、発足以来の最低を記録したそうです。言うまでもなく、社会保険庁の『消えた年金記録』や、『政治とカネ』で追及された松岡前農水大臣の自殺が影響しているのは間違いありません。

このニュース、テレビでは「ヨロン調査」と読んでいますが、私が高校時代の年配の先生は「セロン調査」と言っていました。また当時、国語の先生に聞いたところ「どっちでもいい、同じ意味」との答えでした。実は、この「ヨロン」か「セロン」かについては、たびたび放送局にも視聴者から問い合わせをいただき、私はその際に対応するメモを作っていたほどです。そのメモを参考に、きょうはこの「世論」について。

「世論」は、もともと「セロン」と読まれていました。戦前には、「ヨロン」は別にあって「輿論」と書きました。つまり、ヨロンとセロンは、かつて別のことばとして存在していたのです。「輿」は、漢和辞典によると「おおい(衆)。もろもろ」との意味があり、『輿論=大勢の人たちの意見』ということ、世論は『世間の議論、うわさ、風評』などと、ちょっと俗っぽい話のイメージがあったようです。京都大大学院準教授の佐藤卓己先生が4月6日の毎日新聞紙上で、憲法改正について「世論より輿論で対応を」と訴えているのも、こんな意味の違いによるものです。

これが昭和21(1946)年に『当用漢字』が制定されたとき「輿」の文字が外されたため、新聞社は思案の結果、「世」の字を当てて「世論」と書くことにしたのです。これが湯桶読みの「世論(ヨロン)」が生まれるきっかけのようです。ただし、当時、新聞社は「世論」をヨロンと読むか、セロンと読むかは、読者まかせだったそうです。

ちなみに『湯桶読み』とは、前の字を訓読み、後ろの字を音読みにする読み方で、その逆を『重箱読み』と言います。これは漢字の読み方としては、例外的なものです。以上を踏まえたうえで、現在、放送ではどうなっているのか?

「ヨロン」を採用しています。

『NHKことばのハンドブック第2版」は、「ラジオしかなかった時代は、文字にとらわれる必要がなかったため、一般的な「ヨロン」を使っていたが、テレビが登場して「ヨロン」を文字で表すことが必要となり、「世論」とするほかなかった」と記しています。

放送局に問い合わせる方は、ほとんどが「セロンが正しいはず」という意見でした。私は、このような歴史的経過を説明しつつ、「わが社では、ヨロンに統一しています」と、説明していました。こんな視聴者からの鋭い問い合わせに、びくびくすることもありますが、そのたびにいい勉強になったものです。

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生かされているものの責任
2007-06-03 Sun 00:00
6.3・・・たとえ、どこにいようと、何をしていようと、決して忘れることがない日。1991年6月3日、43人の命を奪った雲仙・普賢岳の大火砕流惨事から、きょうで丸16年です。

当時、私は『ズームイン!!朝!』で、毎日現地からリポートをしていました。あの日は、土石流が相次いでいた水無川中流からの中継。雨が降ったりやんだりの空模様で、私は繰り返し「土石流の危険」について呼びかけていました。「火砕流より、土石流が怖いんです」と・・・。まさか、その9時間後に、火砕流による大災害が起きるとは、夢にも思わずに。

折しも5月半ばごろから、水無川では、何度も大きな土石流が発生していました。直径が私の身長を超えるほどの巨石が流されてきたり、護岸がV字型にえぐり取られたりして、流域の住民には、そのたびに避難勧告が出されていました。

一方、火砕流は5月24日に初めて発生し(火砕流という名前が発表されたのは1~2日経ってからでした)、それ以降、何度か起きたものの、6月3日までは、1日に数百メートルほどずつ距離が伸びているだけでしたから、多くの人が火砕流は十分逃げ切れるものと思っていました。また26日の「土木作業員が火砕流に巻き込まれたものの、長袖の人は無傷で、腕まくりしていた人だけが軽いやけどを負った」というニュースも、火砕流を甘く見る要因になったと思います。あとから資料を読み返せば、当時、専門家は「火砕流は大きな災害を起こす危険がある」と警告していたのですが・・・。

いつもなら、私は翌日の放送のために、そのまま現地取材を続けるのですが、その日は、たまたま編集作業を本社で行うことにしていたため、昼過ぎには長崎に戻りました。そして午後4時過ぎ、大惨事が起きたのです。もしかしたら、私があの時間、あの場所に行っていた可能性もありました。おそらく、現地に入っていた、どのスタッフが巻き込まれていても不思議ではなかったはずです。マスコミ各社、各局がカメラを構えていたあの場所。誰が保証したわけでもないのに、「みんながいるから安全だ」と思い込み、ましてや自分たちだけ引くわけにもいかなかったのも事実です。「どこよりもいい映像を撮りたい」「他局には負けない」みんなが思っていました。

その結果、我々の仲間を含む43人が犠牲となってしましました。

マスコミが巻き込んだと言われても、仕方がありません。

マスコミは、かけがえのない命と引き換えに、多くの貴重な教訓を得たはずです。それらを決して忘れてはいけないし、伝えていかねばならないのです。それが、あの日たまたま大火砕流に飲み込まれず、こうして生きさせてもらっている私たちの責任だと思っています。

きょう6月3日、あらためて犠牲者のご冥福を心から祈ります。

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本音は「払いたくない」
2007-06-02 Sat 00:00
何をどれほど手を抜けば、こんなことになるんでしょうか。『消えた年金』のことです。次々に明らかになる、いい加減な仕事ぶり。不明データが5000万件もの数字に上るまでに、社保庁はどうして誰も気づかなかったのか。いったい、何をしていたのか。私も会社を辞めてから、国民年金に切り替わりましたが、決して安くない毎月の保険料が、これではますます高いもののに感じます。

さらに怒りがこみ上げるのは、与野党の攻防。野党が社保庁の怠慢ぶりを指摘し、あれやこれやと国民の不安をあおれば、自民党は「民主党支持の労組にも責任がある」とか「年金番号の制度導入を決めたのは菅直人・民主党代表代行が厚生大臣のときだった」と反撃しています。

もうグタグタ、実にばかばかしい。「お互いそんなことを言い合ってる場合か」と言いたくなります。何よりも、国民の不安を解消することが先決のはず。もはや、これは国の非常事態です。国が国民からお金を預かっておきながら「よくわかりませ~ん」と言っているのですから。

今は、政府・与党も野党もなく、共に国民にどうしていくのか方向を明らかにすべきです。そして徹底的に、なぜこんなことになったのかを、つまびらかにする責任があります。社保庁解体で、看板をかけ替え、幕引きにする改革だけは許すわけにはいきません。またもや失政のツケを押し付けられるのは、こりごりです。

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自然との対話
2007-06-01 Fri 16:53
京都に着いて『五七五』気分だったのは、雑誌の対談インタビューで、俳人の中島よし繪さんに会うことになっていたからです。

nakajima.jpg

実際にお会いした中島さんは、とても素敵な方でした。よく通る声、ピンとした背筋、ウィットに富んだ会話・・・、女性の年齢のことを言うのは申し訳ないのですが、どこから見ても大正のお生まれとは思えない若々しさです。さらに、現役バリバリの眼科医でもあるというので、二度びっくりしました。

今回は中島さんに、俳句との関わりや、こだわりをうかがったのですが、その話から、それまで敷居が高いと思っていた俳句が、いっぺんに身近なものになり、また美しい日本語を再認識するきっかけになりました。

中島さんいわく、「俳句は自然との対話であり、自分を見つめなおすこと」。いくら考えても、一句もできないこともあれば、ぱっと思いつくこともあるそうで「その瞬間に自然と自分が通じ合ったということ」なんだとか。自然との対話・・・そういえば、今回、私も素人ながら、いくつか俳句を作ってみたんですが、たしかに、俳句を作ろうと思ったとたんに、それまで気にもとめず通り過ぎていた道端の小さな花や、公園の緑が、生き生きとして見えてきました。また風の音、鳥のさえずり、木の葉の揺れる音にも気づくようになりました。ただ、それをどのように感じ、五七五にまとめるかが大変なわけですが・・・。

いっしょに新緑が美しい木々の中を歩いたんですが、時おり吹く風が、この上もなく気持ちよく感じました。中島さんは「まさに薫風、風薫るでしょ。自然の中にいると、こんなことばの意味も実感できるのよ」と、嬉しそう。このほかにも俳句を作るのに欠かせない季語には、素敵な日本語がたくさんあります。たとえば夏の季語には『万緑』『若葉冷』『青時雨』『朝涼』『白雨』などなど。なんとも美しい日本語だと思いませんか。

「俳句はわずか15文字、だからこそ嘘はつけない。嘘はすぐ見破られる」と中島さんは言います。俳句作りは自分自身の修練でもあるわけです。俳句のためにわざわざ遠出する必要もなく、生活のなかで出会ったもの、感じたことを、素直な心のままに詠めばいいし、何より楽しむめばいいんだそうです。

そこで私が作った俳句がこれ。

「薫風を 大きく吸い込む サプリかな」

「冷そうめん はじめかあとか さくらんぼ」

「日替わりの エアコン設定 夏近し」


わびもさびも、あったものではありませんが、中島さんからは「若い人の感性でいい」と、ほめていただきました。まだまだ修練が足りませんが。

俳句を作ることは、自然と対話すること。すると、たちまち周りのものが新鮮に見えてきます。中島さんとお会いして、健康とは体の健康もありますが、それを支えるのは心の健康なんだということをつくづく感じました。私も、新鮮な感性を持ち続け、中島さんのように年を重ねたいものだと思った対談でした。


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