藤村幸司
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映画『私たちの幸せな時間』
2007-07-31 Tue 12:17
インターネットの、ある映画情報サイトで、「観てよかったランキング」1位になっていた作品が気になり、行ってきました。韓国映画『私たちの幸せな時間』です。実は、韓流って、これまでドラマは一切観たことないし、映画も年に1度、観るか観ないか程度。『ブラザーフッド』『猟奇的な彼女』最近では去年末の『王の男』くらいでしょうか。どれも、いい映画だったんですが・・・。

20070731121130.jpg『私たちの幸せな時間』は宣伝文句によると、「かなり泣ける映画」だとか。妻夫木聡・長澤まさみ主演の『涙そうそう』や山田孝之・玉山鉄二主演『手紙』で号泣してから半年あまり。そろそろ“目ん玉の裏側のクリーニング”に行こうかと、泣く気まんまんで足を運びました。

裕福な家庭に生まれながら、愛情に飢え自殺を繰り返す女性(イ・ナヨン)と、貧しく孤独な生い立ちを抱え、刑務所で荒れた日々を送る死刑囚の男(カン・ドンウォン)の物語。人の気持ちなど理解しようとしない、ささくれ立ったふたりの心が刑務所で面会を繰り返すことによって、変化していく姿を描いています。

このストーリー、どこかで聞いたことがあるような気がしていたのですが、韓国の同名ベストセラー小説が原作になっていて、その日本語版を翻訳したのが、北朝鮮による拉致被害者、蓮池薫さんなのです。蓮池さんの翻訳業、記念すべき10作目として、春頃、テレビや新聞で紹介されていたのを思い出しました。

さて、映画ですが、ドラマだとはいえ、二人の出会いがあまりに『強引』な展開だったり、男の過去を『極端』なまでに「お涙頂戴」にしてしまった感があり、最初は入り込めなかったです。でも、話が淡々としたタッチで展開していくにつれ、どんどん引き込まれて行きました。主演二人の存在感も大きいと思います。死刑制度や法制度などもテーマにしているのかもしれませんが、本題は、「罪を(ゆる)す」ということだと感じました。「罪を償うこと」「人を裁くこと」そして「生きること」・・・、深すぎて、映画を観終わっても、すぐには割り切れません。だから期待したように“目ん玉の裏側のクリーニング”はできませんでした。でも、なんだかボディブローのように、あとからじわじわ感じてくる映画です。

今、東京、大阪、愛知などで公開中で、このあと順次全国で公開が予定されています。ぜひ、チャンスがあれば観てほしい作品です。

【追記】DVDが発売されました。


『アナウンサー藤村幸司ドットコム』
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選挙特番を見ながら・・・
2007-07-30 Mon 00:00
開票はまだ続いていますが、自民惨敗の大勢は、はっきりしました。民放テレビ各局は、開票特番に、どこもそうそうたる顔ぶれのキャスター、ジャーナリスト、さらに政治通?の芸能人たちを揃えました。それにしても、同じ出来事を伝えながら、また同じ人に同じようなことをインタビューしているのに、出演者によって、こうも違うものかと、いまさらながら感じています。

政治家と同様に、テレビの伝え手にも『信頼感』が不可欠です。仮に、用意された原稿を読むにしても、単に読まされているのと、自分のことばとして発しているとでは、説得力がまったく違います。そう思って各局を見比べれば、うすっぺらいキャスター、ジャーナリストのボロが目立って仕方がありません。

付け焼刃の解説、ピントの外れたインタビューにはイライラさせられました。あたかもマスコミが勝ったかのように自民幹部に詰め寄る感情的インタビューにも、うんざりです。そんな中、安倍総理に対するインタビューで、聞きたいことを無駄なく、的を外さず突っ込んだのが筑紫哲也さんでした。肺がんのため療養中で、TBSに声だけの出演でしたが、ジャーナリストの骨っぽさを感じ取りました。また、声がお元気そうで安心しました。

私自身、普段から筑紫さんの主張にすべて賛同しているわけではないのですが、やはり、ニュースを伝えるとは、自身の取材に裏打ちされたものや、日々の積み重ねが、いかに大事かということを教えられました。聞き手は伝え手の『信頼感』を、知らず知らず感じ取っているんでしょう。こんなときにすぐ『力量』は、ばれてしまします。しゃべり手の一人として、改めて肝に銘じます。

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なめんなよ
2007-07-29 Sun 16:24
さっきもテレビで、あるサッカーのイベントのようすを放送していました。場所はモンゴル、ピッチを元気よく走る巨漢の男、中田英寿さんと並び、満面の笑顔で臨む記者会見・・・。腰の疲労骨折で「全治6週間」だからと、来月からの夏巡業を休場する横綱・朝青龍です。

朝青龍に関しては、ご存知の通り、以前から勝手な行動が問題になっていました。でも、今度の『骨折サッカー』は、相撲協会や勧進元、そして巡業を楽しみにしているファンをバカにするにもほどがあります。さらに日本を、日本人をも、おちょくられた気がします。巡業部は「今後、いっさい巡業に出なくて結構」との結論を出したいいますが、そんなことで決着はつかないはずです。

この件に関しては、朝青龍の横綱としての『資質』とか『品格』だとかが問われています。しかし、資質とか品格などというものは、一朝一夕に身に付くものではありません。「強ければ文句ないだろ」と思っている横綱に、いまさら「日本の相撲道とは、格式が、伝統が云々・・・」といっても、通じるはずがありません。これまで、相撲道を教えもせず自由気ままにさせてきた高砂親方、ならびに相撲協会の責任は小さくないはずです。今回のモンゴル帰国すら、親方は承知していなかったことには、あきれました。自覚のない横綱と、指導力のない親方に、あらためて、がっかり。

横綱とは、大相撲における最高位の格付け。本場所でいくら負け越そうが、何場所休場しようが、番付けが下がることがない特別な存在です。だからこそ、強いだけではいけないはず。なんだか、日本の真ん中に通る『芯』みたいなものが、どんどん抜かれている気がします。それにしても「全治6週間」の診断書って、いったい・・・。

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選挙特番の不思議
2007-07-28 Sat 00:00
参議院選挙は、いよいよあすが投票日です。テレビ各局は、人気タレントやアナウンサーをラインナップした特番を準備しています。フジテレビの特番『選挙王』は、安藤優子さんとイケメン渡辺和洋アナ、日テレは『ZERO×選挙2007』と題し、島田紳助さんと村尾信尚キャスター、テレ朝は古舘伊知郎さんら、いつもの『報ステ』メンバーで、『選挙ステーション2007』、前回、筑紫哲也さんと久米宏さんの特番が印象に残るTBSは、『乱!参議院選挙2007』。鳥越俊太郎さんがスペシャルアンカーだそうです。テレビ東京も、徳光和夫さん、小池栄子さんらの司会で、『参院選スペシャル ザ・決断!国民の審判 真夏のビッグウエーブ』を放送します。三浦浩一さん(安倍晋三役)、大和田伸也さん(小沢一郎役)らが出演する政局ドラマでは、選挙後の政局を予測するという力の入れよう。NHKは選挙報道の王道、畠山智之アナウンサーがキャスターです。

20070727152129.jpgこれまで伝える側だった私は、各局の選挙特番をリアルタイムで見比べることができませんでしたが、今回は、じっくり楽しもうと思っています。ところで、「選挙の結果はふたを開けるまでわからない」と言われるのに、各局は投票締め切りと同時に大勢を伝え、開票率1パーセントでも当選確実(当確)が出ることがあります。また、選挙管理委員会の開票速報でトップとなっている候補者を差し置いて、テレビ局が次点の候補者に当確を打つこともあります。これは視聴者にはとても不思議に映ると思います。

どうして、そんなことができるのか。これは簡単には説明できないんですが、ひとことで言えば、どの系列局も、票の伸びを予測する独自のコンピューターシステムを持っていて、それが複雑なデータを分析して、最終得票を割り出すからです。

そのデータとは、もちろん刻々と入ってくる選管の公式数字もありますが、各開票所には『票読み記者』が張り付いていて、双眼鏡などを使って公式発表が出る前に、票の束を数えて、本社にデータを送ってきます。また投票所では『出口調査』を行って、開票が始まる前にもデータを集めています。さらに事前の取材や世論調査のデータ、過去の得票、地盤地域の分析などもありますし、当日の天気、投票率も関わってきます。

ただし最終的には、コンピュータがはじき出した分析結果をもとに、選挙取材のベテラン記者が総合的に判断し、当確を出すのです。これだけ緻密で入念な作業をしていても、当確競争の末に、全国でいくつかの当確ミスが出ています。『速さ』と『正確さ』の競争でもありますが、候補者や関係者の人生を変えるかもしれない選挙結果ですから、私は速さより正確さを追及すべきだと思いますが・・・。特に民放の中には乱暴だと思えるような当確を打つところもありました。「NHKで当確が出ないとバンザイしない」という参謀が多かったのも、当確競争に信頼されない結果でした。

今回の参院選では、当確判断が、さらに難しくなりそうです。『期日前投票』が、途中集計段階でも、前回同時期の50パーセント以上増えているからです。判断の大きな材料となる『出口調査』に反映されないこれらの票を、どう読むか?は、どのテレビ局も悩ましいところでしょう。そんなことも考えながら、選挙特番を見ることにします。

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本当に手抜きはなかったか
2007-07-27 Fri 12:10
「鬼畜」

この二文字を地で行くおぞましい事件。4年前、長崎県大村市で、当時26歳の男性が、交通事故で亡くなったのは、実は保険金目当てに、父親らが事故を装って殺害していたというもの。漠然と「長崎には悪い人はいない」などと思っている私は、全国ニュースで長崎発のこんなニュースを聞くのが残念でなりません。

保護司や民生委員、交通安全活動推進委員などを務め、地元の名士だったという佐々木繁一容疑者(75)。この男、保険金1億2000万円のために、何人かに息子の殺人を依頼したものの、断られたので、最後は自らわが子に手をかけたといいます。まさに、表の顔と裏の顔を使い分けていたわけです。事件後に自宅を改修したり、高級外車を購入したりしていたと聞き、ますます腹の底が、ムカムカしてきました。ただ、殺された26歳の男性の冥福を祈るばかりです。

最初、ニュースで現場の映像を見たときに不思議に感じました。ミニバイクで道路脇の側溝に落ち、水死しているのが見つかったとされていましたが、映っていたのは幅30センチほどで、大の大人が水死するような側溝ではなかったからです。こんなもの、実況見分や司法解剖で、すぐばれそうなのに、なぜ今まで明らかにならなかったのでしょうか。

続報が出るにしたがって、少しずつ分かってきました。佐々木容疑者は事件当夜、息子が倒れていると119番通報し、駆けつけた捜査員には「バイクが好きで、いつも夜中にバイクで走っていた。この馬鹿者が」と悔しがるそぶりを見せ、「これは交通事故なんです。解剖とかはしないでください」と訴えたといいます。と言われたからとはいえ、普通は調べるはずですが、長崎県警は、父親の訴え通り、解剖しませんでした。

知人数人に殺人依頼をしていたわけですから、知人たちは、当然佐々木容疑者の仕業だと疑うはずです。これら、複数の情報も警察に届いていたといいますが、いったん事故として処理していたので、「具体性がない」と本格捜査には至らなかったようです。

結局、「息子を殺してくれと頼まれた」とする知人男性からの通報で、県警が重い腰をあげ、今回の保険金殺人が明らかになりました。「この通報は、内容が迫真性に富んでいたので再捜査に乗り出した」そうですが、この事件、初動からすべてが怠慢、手抜きではなかったのかと疑ってしまいます。そして世の中には、保険金を手に「しめしめ」と、ほくそ笑んでいる鬼畜が、もっともっといるんではないかとも。

伊藤一長・長崎市長(当時)が殺された事件にしても、長崎県警は、城尾被告の知人男性から「城尾被告が伊藤市長の選挙事務所に行くようだ」と通報を受けていたにもかかわらず、何ら対応をしていませんでした。こんなことが続くと「警察に言っても相手にしてもらえない」「警察は信頼できない」と感じる人が確実に増えてしまいます。

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候補者は政見放送に力を入れよ
2007-07-26 Thu 15:42
参院選もいよいよ終盤。有権者は、そろそろ「誰に投票するか?」決めなければいけません。皆さんは、最終的に何を『判断材料』にしていますか。選挙公報など印刷されたものだけでは、どうも判断しきれません。私は長崎の放送局にいたときは、取材も兼ねて、必ず最終日に、各候補者の最後の街頭演説を聞きに行きました。その訴えをじっくり聴き比べ、決断することにしていました。しかし、今はすべての候補者の演説を生で聞くことが、なかなかできませんから、テレビの政見放送の比重が大きくなっています。

政見放送を見比べると、さまざまなことが見えてきます。もちろん、その政策や公約の中身は大事ですが、ちょっと脇から眺めても、おもしろいのです。私も政見放送の収録にかかわったことがありますが、あれは公職選挙法に基づいて行われているので、結構細かい制約があります。名前の看板や文字の大きさ、候補者を録る画面のサイズ、ズームインのタイミングなど、すべて決まっています。また、選挙ポスターの写真は自前なので、多少の?修正は当たり前ですが、政見放送は、撮ったものが、そのまま放送されます。だから「ポスターの顔と政見放送の顔が全然違う」という候補者が、多いと思いませんか?

収録では、机に置いた原稿を読みながら・・・という候補者もいれば、原稿なしで、時間内にぴったり喋りきる、アナウンサー顔負けの候補者もいます。また、放送では原稿なしで喋っているように見えて、実は秘書がカメラの前で、順番にカンニングペーパーを出していて、一言一句それを読んでいるだけ・・・という候補者もいます。でも放送を、よく見れば、読んでいるのか、自分のことばで、語りかけているのかは、すぐ分かります。

いずれにしても、候補者はもっと政見放送の重要性を認識すべきだと思うのです。テレビカメラに向かって喋るというのは、政治家とはいえ日常的なことではありませんから、緊張するのは当然です。でも、それをもって判断するという私のような有権者も少なくないわけですから、カメラにどう映るのか、自分の声が、どのように響くのかくらいは、チェックし、練習しておくべきです。

アメリカの大統領選挙報道について、現地で取材したことがありますが、各陣営はテレビ映りや表情、声のトーン、服装など、綿密に計算し、徹底的にリハーサルしてました。今回の参院選の政見放送を見ていて、せっかく良いこと言っているのに、落ち着きがなく感じたり、棒読みだったり、表情がなかったりして、中身が伝わってこず、もったいないなと思わせる候補者が何人もいました。政見放送は、候補者が直接、有権者に訴えられる手段です。改めて、もっと有効に使ってほしいと感じています。

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バキューン!・・・その弾は撃たせない
2007-07-25 Wed 15:18
先日放送があり、録画していた『はじめてのおつかい』の最新版を見ました。私はこの番組が大好きで、ほとんど毎回、ビデオを保存しているほどです。これを見ると、決まって泣きます。心が洗われます。そして、やさしい気持ちになれます。

今回の放送では、長崎の子どもも登場していました。私にとっては、ちょっぴり懐かしい風景も重なって、またもや涙、涙でした。そういえば、1年ほど前から、日テレのスタッフが長崎で、おつかいに挑戦する子どもを探していたのを思い出しました。大々的に宣伝して「出たい人」って呼びかければ、希望者は大勢いるはずですが、この番組、そんな出演依頼や一般公募は一切していません。出演する子どもは、すべてスタッフが各地に飛んで、自分の眼で探しているのです。

このことは、番組誕生時のコンセプトのひとつで、ほかに、「撮っていることを子どもに気づかれない」「子どもに嘘をつかない」「子どもの安全を最優先にする」という柱があります。そんな『はじめてのおつかい』の生みの親が、佐藤孝吉さんです。日テレの伝説に残る名プロデューサー、ディレクターで『アメリカ横断ウルトラクイズ』や『かるがもさんのお通りだ』など多くの名作を手掛けました。

私の師匠とも言えるトメさん(福留功男さん)が、『鬼の師匠』と呼ぶ佐藤さんですから、一方的に私は『大師匠』だと思っている方です。最初に佐藤さんにお会いしたのは15~6年ほど前。『ズームイン!!朝!』を担当している全国のキャスターたちが一堂に会し、番組について“かんかんがくがく”やるキャスター会議で講演された時です。

「家でテレビを見ながら、自分のことばで喋っていないキャスターやリポーターがいると、腹が立つ。そんなヤツらが画面に出ると、テレビに向かって、そのへんにあるモノを、手当たりしだいに投げつけている。死ね!ぶっ殺す!と言いながら・・・」

テレビを愛し、テレビに熱い男、そんな印象が残っています。出席したキャスターたちは「佐藤さんにテレビの向こうで殺されないようがんばろう」と、誓ったものです。あまりにモノを投げつけるので、見かねた奥さんが食卓の上にミカンを積み上げてくれたそうで、もっぱら撃つ弾はミカンに変わり(だから佐藤家では、年中ミカンがあったとか)、それも農家に申し訳ないので、今では指でピストルの形を作って、下手なキャスターめがけ「バキューン」と撃っていると聞きました。

要するに「視聴者も同じように怒っている。モノを投げない代わりにチャンネルを変えている。それでもダメならスイッチを切っている」ということ。チャンネルを変えられるのは、すなわち視聴者からのだというわけです。私はそれ以来、カメラの前では、いつも佐藤さんや視聴者のみなさんに弾を撃たれていないかを意識するようになりました。

それから15年ほど経って、去年、再び佐藤さんとお会いするチャンスに恵まれました。70歳になられた『大師匠』ですが、ますますエネルギッシュ。そして、気になる、あの話・・・。まだ、やっていらっしゃるのだろうか?

聞けば、今でも相変わらず毎日、何人ものキャスターやリポーターたちが「バキューン」の犠牲?になっているようです。なんだか嬉しくなりました。そして「よし、私にはその弾を撃たせないぞ」と、あのキャスター会議の時の熱い誓いが、よみがえったのでした。

佐藤さんの著書には、興味深いテレビの裏側がいっぱい書かれています。興味ある方はぜひ!↓


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偉大なる先生が逝く
2007-07-24 Tue 14:00
最近またまた日本語ブームで、テレビでもおなじみの金田一秀穂・杏林大学教授や、『問題な日本語』の北原保雄・筑波大学名誉教授らが、活躍されていますが、まさにこの分野の草分け的存在が、東大名誉教授で言語学者の柴田武先生でした。私も中学生のころから今まで、先生の著書は数多く読みました。私に日本語のおもしろと、奥深さを教えてくれた先生です。その柴田先生が亡くなりました。88歳でした。

20070724151626.jpg日本語で『類義語』の一番多いことばをご存知でしょうか?柴田先生の著書『おもしろくてためになる日本語常識』(三笠書房)によると、類義語の多さが際立っているのが「死ぬ」ということばだそうです。人間にとって、「死ぬ」とは、普遍的なことながら、できるだけ口にしたくないことがらです。そこで日本語では「死ぬ」に代わるおびただしい数の婉曲表現を生み出したといいます。「亡くなる」「事切れる」「冷たくなる」「眠りにつく」「お隠れになる」「空しくなる」「(絶え)果てる」「失う」「倒れる」「死なす」「亡くす」「殺す」などなど。

これら話しことば以外にも「ご逝去になる」「瞑する」「卒する」「没する」「殉じる」など、もっぱら書きことばに使われる「死ぬ」の類義語も数多くあります。柴田先生によると、これらは他人について、尊敬して言うか、自分や家族について丁寧に言う時に使うことばであり、「殺す」は、自分の行為として卑下して言う謙譲表現。また、その反対の見下したり、乱暴な言い方「くたばる」「ごねる」などがあるものの、マイナスの表現が乏しく、これは日本人が人の死を『厳粛なことがら』と受け取っていることの表れだと解説されています。

さらに「死」を意味する名詞も無数に存在し、「死亡」「死去」「死没」「落命」「絶命」「永眠」「他界」「昇天」「崩御」など、きりがありません。死ぬことは厳粛なこと、だから多くの表現を生み出したという文章を読みかえしながら、先生は「大往生」だったと信じ、心からの感謝と、ご冥福を祈ります。

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人生の『その時!』
2007-07-23 Mon 00:00
「会社を辞めたい」という人がいる。相談なのか、愚痴なのか。

「藤村は会社を辞めて活き活きしている」

そうかもしれない。たぶんそうだろう。

でも、人生にはタイミングというものがある。
何かを始めるのにも、何かをやめるのにも。

進むにしても、戻るにしても、その人だけの『その時!』がある。

経験上、『その時!』には、神様なのかご先祖様なのか分からないけれど、目に見えない力が働いている気がする。その力が神様やご先祖様ではないとしたら、人間は本能で、『その時!』をキャッチしているに違いない。「あ、今だっ」って。

「仕事がつまらない」「上司と合わない」などと愚痴をこぼしながらでも、毎日会社に通っているうちは、おそらくその人にとっては、そのままでいいんだろう。まだタイミングがきていないということ。ほんとうに辞める『その時!』は、神様かご先祖様か本能が教えてくれるから。

だから、「あ、今だっ」って感じるまでは、ブツブツ言いながらでも頑張ってみたらどうだろう。そうやって頑張っている人にだけ、本当の『その時!』が見えるような気がする。

絶対来るよ、あなたにも『その時!』

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ことばに緊張感がなくなると・・・
2007-07-22 Sun 16:02
またまた、政治家の失言が問題になっています。今度は麻生太郎外相。中国と日本のコメの価格差をめぐり「日本では標準米の1俵は1万6000円ぐらいだが、中国では7万8000円。どちらが高いか、アルツハイマーの人でも、これくらいは分かる」という講演での発言です。当然、野党は「アルツハイマー病患者や家族に対する配慮を欠いた差別発言だ」と、かみつきました。麻生大臣は「不適切だった。発言を撤回する」と謝罪しましたが・・・。

当り前のことですが、我々、アナウンサーは放送での発言には注意の上にも注意を払います。普段から、このことばは、放送にふさわしいか、そうでないかを考えていますし、表現をするにも、誤解を招くことがないように、慎重にことばを選びます。それでも、「言っちゃった・・」ってこともあるんです。

それに比べると、自身の発言の重みがわかっているはずの政治家たちが、ことばに不用意すぎます。緊張感がないというか、甘いというか。特に地方の講演会になると、それが顕著になり「ポロリ」と余計なことを言ってしまうようです。今回の失言は『本音がばれた』というより、表現や例えに、センスがなかったんだと思います。

御託を並べるだけの演説ほど、退屈なものはありません。政治家の話は分かりやすく、ストレートなほど、聴衆は耳を傾けます。だから、これまでも麻生大臣は、失言がありましたが、話を聞いてみたくなる政治家でした。逆に、失言だけをしないように、いつも逃げ場を作っている安倍総理の話し方。遠まわしで何言っているか分かず、イライラすることがあります。顔のばんそうこうについて「大したことはありません」で押し通した赤城農水大臣も同じ。テレビを見ながら「はっきりしゃべれよ」と突っ込んでしまいます。

「ペラペラ調子のいいことばかりしゃべる政治家より、多くを語らずとも、確実に仕事をする人がいい」という人もいますが、これには私は反対です。適当な発言や嘘は困りますが、しっかりと、その思いなり、政策なりを伝えられてこそ、選挙で選ばれた代表です。有言実行でお願いしたいものです。

今、政治家のことば、ひとことひとことが注目されています。マスコミは『次なる失言』を手ぐすねひいて待っているでしょう。特に閣僚の発言は、外交問題にも発展しかねず、慎重の上にも慎重にすべきだと思います。だからといって、当たり障りのない、何を言いたいかわからない発言をされても困るのです。政治家には、ことばのセンスを磨いて、もっともっと発言して欲しいと、思います。

失言をも含めた発言で、国民は判断をしているのですから。

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○○○顔ってどんな顔?
2007-07-21 Sat 15:05
顔の画像を添付したメールを送ると、有名人にどれくらい似ているかを判断してくれる『顔ちぇき!』

私も以前やってみたところ、山口智充(ぐっさん)が59パーセントと判定されました。

その『顔ちぇき!』に新バージョンが、できました。

「あなたは食べ物に例えたら何顔?」

では、さっそくチャレンジ。
寝起きの、眠たそうな顔を写メで送ってみると、結果は・・・

20070721145923.jpg


ねぎま顔62パーセント。

わかったような、わからないような・・・。
いやいや、わかりません。なんか、間抜け顔と言われているようですし。

ところで、この『ねぎま』という焼き鳥のネーミング、てっきり鶏肉の間にネギが刺してあるから「ねぎま」だと思っていました。でも、5年ほど前に初めて、「ねぎま鍋」なる料理に出会い、その『ま』は、『マグロ』だと知りました。ちなみに『ねぎま鍋』とはネギとマグロが入った鍋で、東京の郷土料理です。

そして、焼き鳥の『ねぎま』も、本来はネギとマグロだったそうですが、のちに鶏肉を焼いたものでも、同じような呼ばれ方をしたのが定着し、今に至ったとか。でも、この焼き鳥のねぎまって、肉ばかり続くと飽きるし、かといって、ネギだけ食べるのはいやだけど、いい具合に「こってり」と、「さっぱり」とがコラボレートしています。いわば、バランス感覚にたけた料理です。そう考えれば、『ねぎま顔』っていうのも、喜んでいいのかも・・・。

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あれも、これもテレビのせい?
2007-07-20 Fri 18:40
プロ野球のガリバーオールスターゲーム第1戦の中継を見ながら書いています。普段、生中継で見ることが少ない日本ハムのダルビッシュ。モデルをやるだけあって、やっぱり絵になりますね~。そういえば、きうのスポニチに、こんな記事がありました。タイトルは「プロ野球人気減退はNHKのせい?」というもの。以下、引用。

オーナー会議では各オーナーが「NHKは日本のプロ野球をもっと放送すべき」と口をそろえた。オリックス・宮内オーナーは「プロ野球はこれだけ(人気回復に)苦労しているのに、大リーグの、しかも日本人選手個人に偏った放送をしているのは極めて異常」と話した。今年1月のオーナー会議に続く要請で、近く申し入れることになるNPB関係者は「大リーグ中継を減らせ、とも言えないし…」と困惑していた。


トップが、こんなお門違いの文句を言っているから、日本のプロ野球がダメになっているんだと、ちょっと腹立たしく感じました。視聴者も、テレビ局も、より魅力のあるものに興味がいくのは当然のこと。少なくとも、私は「きょうのイチローどうだったかな?」「次の松坂の登板いつかな?」と、大リーグのニュースが気になりますし、大リーグ中継が多すぎて困るとは思ったことはありません。「NHKだから、もっとほかの放送をしろ」という意見はあるにしろ、「その代わりに日本のプロ野球を放送しろ」とは、都合が良すぎませんか。

プロ野球の人気低迷は、けっして日本人が野球嫌いになったわけでも、アメリカかぶれになったわけでもないと思います。プロ野球の魅力が低下しているからです。それを棚にあげて、テレビ中継のせいにしているようでは、もう終わり。ほかに、すべきことは山ほどあるはずです。がんばっている選手たちが、大勢います。魅力あるプレーも数多くあります。その足を引っ張りかねないオーナー会議の発言だと思うのですが・・・。

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平戸大橋が私を成長させた?
2007-07-19 Thu 19:35
友人からの写メを着信。開いてみると・・・

20070719192540.jpg


「おー懐かしい!平戸大橋だ」

ん?なぜ?

本文によると、「きょう、橋の下を通過していた貨物船のクレーンが、高圧送電線を切断して、3万戸で停電している」とのこと。取材と中継のため、現場に入っているようです。この暑さの中で停電とは、地元の皆さんは、さぞお困りだろうと、案じながらも、画像を見ていると、青い海、緑の山々、そして真っ赤な橋のコントラストが鮮やか。私の頭にも、あの美しい景色がよみがえってきました。

平戸大橋は、九州本土と『歴史とロマンの島・平戸』を結ぶ吊橋。1977(昭和52)年に完成し、当時は国内最大級の吊橋と言われ、一大観光名所になりました。私も平戸や、その先の生月島の取材では、よく利用しましたし、周辺からも何度も生中継した思い出の場所です。

中でも、印象深いのが『ズームイン!!朝!』の生中継で、道路から高さ30メートルの平戸大橋のてっぺんまで、時間内に上って、絶景を見せようという企画です。当然、普段は一般の人が入れる場所ではありません。途中までは簡易エレベーターで、そして後は、はしごで、息を切らしながら、てっぺんまでたどり着きました。

20070719192554.jpg下を覗くと真っ逆さま。高所恐怖症の私は、いま思い出しても、背筋がぞくぞくするほど怖かったんですが、一方で、圧倒されるくらいの絶景だったことも、よく覚えています。事故を知らせる写メで、思い出に浸るのは不謹慎ですが、ふとよみがえった記憶です。

そういえば、『ズームイン!!朝!』では、動くロープウェイの天井に上って中継したり、ハウステンボスのシンボルタワー・ドムトールンの避雷針にしがみついてリポートしたり、ハンググライダーで空からのリポートなんていうのもやりました。振り返れば、あの数々の、体を張った仕事があったからこそ、今の自分が存在していることは間違いありません。だから平戸大橋にも感謝なのです。

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元・報道キャスターとして
2007-07-18 Wed 00:20
参議院選挙の投票日まで10日あまり。期日前投票の出足が好調です。13~15日分の総務省の中間発表によると、前回2004年の同じ時期に比べて10.46%も増えているそうです。この勢いが最終的な投票率アップにつながればいいんですが・・・。

局アナ時代、国政選挙はビッグイベントでした。公示日を過ぎれば、記者や担当アナウンサーは、取材や準備で休む間もありません。その忙しさは、投・開票日の開票結果100パーセントになるまで続きます。

そんな忙しい状況の中でも、スタッフには、「投票日には必ず投票に行くように」と言ってきましたし、私自身も、マスコミで働くようになってからは、不在者投票、期日前投票を含め、一度も棄権したことはありません。我々は「1票を大事にしましょう」「投票に行きましょう」と呼びかける立場です。それが、実際は行っていないなんて、シャレにもなりません。選挙を伝える者の最低の責任として、棄権は許されないと思っていましたし、それが分かるスタッフと仕事がしたいと思っていました。

でも残念ながら「時間がなくて投票しなかった」「俺の1票くらいで影響ないから」という輩がいたことも事実です。中には「考えたけれど、入れたい人がいない」とか「行かないのが僕の意思表示です」というスタッフもいました。私は、「それなら、自分の足で投票所まで行って、堂々と白票を投じて来い」と言ったものです。その気持ちは今も変わりません。

自民党の東京選挙区に出馬している元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代さん(36)が、2002年の統一補欠選挙の後に書いたコラムを引用します。

「確かに、投票してもしなくても、その結果は結局、私たちの生活に降りかかってきます。しかし、そこで考えて欲しいのは、不満があるのに、黙ってムスッとしているのと、口に出して表現するのと、果たしてどちらが望ましいだろうか?ということです。」

「少なくとも民主主義という仕組みは、一人一人が自分の考えを持っていて、それを表現することを前提にしているのではないか?と私は思います。そして、議会に代表を送り込む“議会制民主主義”を私たちが採用している限り、その不満も代表を通して表現するべきではないでしょうか?」


いいこと書いていますよね。その丸川候補本人が、期日前投票をしようと新宿区役所を訪れたところ、選挙人名簿に名前がなく、投票できなかったといいます。陣営では、この日、期日前投票をすることを、マスコミに予告していたので、報道各社が集まっていました。本人は、さぞ焦ったことでしょう。

「ニューヨークに赴任し、戻ってきてすぐに住民票の手続きをするつもりだったのが、忙しくて忘れてしまった。お集まりいただいたのに、ごめんなさい」と報道陣にあやまったそうです。でも3年前に帰国している丸川さん、それから今まで選挙権がないままということは、少なくとも3年間ずっと、投票に行っていないのではないかという疑惑が浮上しています。

もしそうだとしたら、候補者としても問題ですが、私は報道キャスターだった丸川さんに、がっかりです。世間の皆さんに「しょせん、報道してる人ってそんな程度」と思わせた責任は小さくありません。あのご自身のコラムは、何だったんでしょうか。

【追記】丸川さんは18日、都内での遊説で、有権者に向け、過去3年間にわたり選挙に投票していないことについて謝罪したそうです。ただし、「まずは私のことでご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした」と頭を下げだけで、謝罪した内容については詳しく語らなかったため、今回の騒動を知らない有権者は「いったい何を謝ったの?」と不思議そうな表情だったとか。


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A-1グランプリにて
2007-07-17 Tue 00:54
漫才は『M-1グランプリ』、ピン芸人なら『R-1ぐらんぷり』 。これら吉本興業が主催する若手芸人のコンクールは、全国放送もされ、今や、かなり有名になりました。一方、MでもRでもない『A-1グランプリ』なる大会が大阪で行われることを知り、行ってきました。サブタイトルには「話術の金メダルは誰の手に!」とあり、『A-1グランプリ』の『A』とは、『アナウンス』を意味しているようです。つまり話術を競うコンテスト。

a1.jpg大会は、吉本興業が全面バックアップするアナウンサー養成所『アナ・トーク学院』が開いたもので、エントリーするのも、その生徒さんたち。要するに、学校の卒業発表会です。とはいえ、卒業発表会と言ってしまえば、一般の方たちは興味を持ちませんが、『A‐1』とネーミングしたことで、入場料2500円という立派な興行になるわけですね。さすが吉本!

パフォーマンスあり、お芝居仕立てありで、退屈させない工夫がありましたが、コンテストは『朗読』によって審査されます。驚いたのは、生徒さんたちは若い人はもちろん、ご年配の男性や女性が少なくないこと。いくつになっても、『話しことば』に興味を持っていただくことは、しゃべり手の一人として、ありがたいことです。さすがに、その朗読は『只今勉強中の生徒さん』の域を脱しませんが、31人の朗読を聞きながら、改めて感じたことがあります。

それは「魅力的な朗読とは、けっしてテクニックに長けた朗読とは限らない」ということ。

ことばには、その人の普段の考え方や人生観、人格、品性、生きてきた歴史までも、あからさまにしてしまう力があります。だからアナウンスの技術は未熟であっても、その人が、全人格をもって朗読原稿に対峙した時に、聞く者の心を動かすのだと思うのです。そんな朗読を聞いていると、少々の技術の拙劣なんて関係ないと思ってきます。

一方で、原稿ではいいことを言っていても、響いてこない朗読もありました。テクニックばかりが先行して独りよがりになり、肝心の『魂』が感じられない。魂がないから、逆に『アクセント』や『イントネーション』、『鼻濁音』に『無声化』などの技術的なボロが目立ってしまいます。これは概して、若い人の朗読に多く、年配になるにつれ、朗読自体に、味わいが深まっているような気がしました。

以前、このブログにも書きましたが、私は、つねづね後輩たちに、「アナウンスがうまくなるためには、技術を身につけることも大事だけれど、その前に“素”の自分を磨け」と言ってきました。今回は、まさに、それを確信したのです。

私の心に響いたいくつかの朗読は、それだけ人間を磨いてこられた証しにほかなりません。自分のすべてを、さらけだす覚悟、自分自身に対する自信、それが私の心を動かす原動力だったのかもしれません。

「はたして、わたしは今、心に響くことばが発せられる人生を刻めているんだろうか」
会場からの帰り道、ふと自問自答していました。

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TVと選挙
2007-07-16 Mon 01:04
参院選がスタートし、街は拡声器の音で騒がしくなってきました。スポーツ新聞各紙の記事によると、元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代さん(36)=自民、東京選挙区=が、かつてのライバル局であるフジテレビの前で演説を行ったそうです。ちょうどフジテレビは、夏の名物イベント『ザ・冒険王』の初日ですから、丸川陣営は、その来場客を狙ったようです。ただ、その時フジテレビは、会場で番組収録を行っていたため、撮影スタッフが「聞いてない」と激怒し、陣営に詰め寄ったというのです。結局、収録を10分間、中断することになったのだとか。

この記事に、みなさんはどう感じますか?「正当な選挙運動をしているだけなのに、TV局は特別なのか」ですか。あるいは「言うとおり選挙演説はうるさい。場所を考えろ」でしょうか。私は「どっちもどっち」ですが、TV出身者なら、少しは配慮があってもいいのではないかと思うのです。けっして、TV局がえらそうにしていいということではありませんが。

私のいた地方局でも、選挙が始まると番組制作については、より細心の注意が必要でした。公示日前でも、公平、平等には気を使いますが、公示後は、これが、かなりシビアになります。テレビのニュースをご覧になれば気づきますが、どの候補者の名前も顔も、また第一声のコメントも、ほぼ同じ秒数になっているはずです。とにかく、差をつけてはいけないのです。

だから、アナウンサーも、原稿を読む声の調子やスピードを変えてはいけません。ある候補者の名前をゆっくり、ある候補者は早口で・・・なんてことはありえません。もちろん、特定の候補者の名前をとちったりすると大変なこと。そのため、生で伝える選挙のニュースは緊張したものです。『選挙ニュースのナレーションは、事前に録音したものしか流さない』と決めている放送局もあるほどです。

それだけならいいのですが、困るのが今回のような場合です。外での生中継で、万が一にも、近くを選挙カーが通って、候補者の名前を連呼する声が放送に乗ってしまったら、公平でなくなります。リポーターの後ろを、候補者名を書いた選挙カーが映りこんでもだめです。(フジテレビは生放送ではなく収録だったようで、10分くらい待ってもいいじゃないか!と思いますけど)

私がいた局のロビーには、ガラス越しに外の景色が見えるオープンスタジオがあって、毎週生放送をしていますが、選挙期間中は、わざわざセットを別のスタジオに組み直していました。また中継する場合でも、「そこは当日、どこかの陣営の遊説場所になっていないか」、「その時間、選挙カーのルートではないか」なども、事前にチェックしておかねばなりませんでした。私なんか正直「たまたま映ったら、しょうがないだろ」なんて思っていましたが、放送法を守るためには、そこまでしなければならないのだと聞かされたものです。

だから、選挙の遊説に対して「収録に邪魔だ」と文句を言うこともおかしいし、一方で、テレビを分かっている人なんだから、事前に告知しておいてもよかったのにとも思うのです。よって「どっちもどっち」です。テレビマンも、政治家も、「自分は特別」と思ったら、それで終わりです。

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声にだまされ・・・
2007-07-15 Sun 17:27
春に買ったばかりのパソコンの調子が悪いので、メーカーのサポートセンターに電話してみました。私はこれまでに、お気に入りのパソコンのメーカーがあって、買うのは、ほとんどそこの製品でしたが、このパソコンは初めてのメーカーのものです。

というのも、今年の春、故障した以前のパソコンに対する電話サポートで、購入1年を過ぎているからというので、あまりにも、ぞんざいに扱われ、オペレーターの知識も不十分だったことから、買い替えにあたっては、機能や性能はもちろん「サポートが親切なところ」というのも、選択のポイントにしたからです。

今度買ったメーカーは、サポートの充実を大きく謳っています。会員登録している人はつながりやすいと書いてあったフリーダイヤルに、さっそく、かけてみました。前のメーカーでは、まずここで、なかなかつながらなかったのですが、今回は呼び出し音の後に、すぐつながりました。

「さすが!」

この時、つくずく「このメーカーにして良かった」と思いました。しかし、聞こえてくるのはコンピューターによる音声案内。「まぁ、最近はこれが多いから」と思って、指示に従いプッシュホンで情報を入力。すると「ただいまの待ち時間は、およそ10分になっています」とのこと。

「これも、ありがたい!」

何分待つか分からないまま、保留音が流れる中、待ち続けるのは、なんともつらいもの。「10分は長いな」とは思いつつ、流れてくる音楽とかメーカーからのお知らせを聞いていました。そろそろ、10分が経過したころに、今度は「お待たせしています。もうしばらくお待ちください」とのアナウンス。「まぁ、しょうがないか」と、受話器を耳に15分、20分。さらに、25分・・・、気分よく待っていたのに、フリーダイヤルとはいえ、さすがにイライラしてきました。

その時、保留音が電話の呼び出し音「プルルルル」に変わり、それでもしばらく「プルプル」が鳴り続け、ようやくつながりました。「たいへん長らくお待たせしております」と、さっきのアナウンスに比べれば、かなり切羽詰ったような、申し訳ない顔が見えてきそうな、語りかけような女性の声。

「そんなふうに言われてら、許しますよ」と思ったら、大間違い。だまされました。その声も自動音声で、続けて「このまま、もうしばらくお待ちください」と言うではありませんか。どこかのスポーツ中継で問題になった「このあとすぐ、チャンネルはそのままで」と変わりません。でも、ここまで待って、あきらめるのもバカらしい。

「いつまで待たせる気だ?」

「10分って言っただろ」

と、聞こえもしないのにブツブツ言っていると、実に、かけてから35分後に、今度こそ生身の人間につながりました。

その時点で、私のイライラ度メーターはどんどん上がっています。そうとは知らない(知らないはずは、ないんでしょうが)オペレーターは、何事もなかったように、機械的にサポート内容を聞いてきます。私には、あの切羽詰ったナレーションの女性の声のほうが、よっぽど親切そうに感じられました。

とはいえ、待たされてイライラしている、こんな客ばかりを対応しなければならない『オペレーターさん』って、大変な職業だと思います。客は取扱説明書やインターネットサポートを見て、色々と試した末に、それでも「どうしようもない」から電話するわけで、そこを何とかしなければいけません。知識も、広く深く知らないと、務まりません。その対応によっては、さらに客を怒らしかねません。

結局、私の場合は原因不明で「ソフトを再インストールしてください」ということになり、電話を切った後やってみましたが、改善せず、またサポートセンターに電話するはめになりました。もう次は、『指定した時間に無料で、向こうからかけてくれるサービス』を利用することにします。こんなサービスがあるのも、このメーカーのいいところなんですけど。

それにしても、顔が見えず、声だけで接するオペレーターの仕事を通して、『声による、受ける印象の違い』を、あらためて感じたしだいです。たしかに、世の中に魅力的な声は存在します。それは、けっして美しい声と同じではありませんが・・・。

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これも大阪の文化や
2007-07-14 Sat 14:47
久々の大阪・ミナミです。タイガースファンが優勝を祝って、次々に飛び込み問題となった戎橋かいわいは、飛び込めない川に改造中。橋の周りは背の高い透明の柵で覆われ、いつ来ても工事現場のような味気ない通りになってしましました。おなじみグリコのネオン看板も、見えはするものの撮りにくく写メは断念。いわゆる『大阪のイメージカット』を撮るのに、取材カメラマンたちは苦労するだろうな・・・と、ちょっと同情。

大阪のイメージカットといえば、このあたりも有名どころ。

kuidaore.jpg
『くいだおれ』の看板人形、くいだおれ太郎

kanidouraku.jpg
『かに道楽』の動く巨大かに

zuboraya.jpg
『づぼらや』の巨大ふぐちょうちん

kinnryuu.jpg
『金龍ラーメン』の巨大龍オブジェ

どれもこれも、大阪らしく、街自体がテーマパークのようにも感じます。

大阪らしいといえば、ここ『ワッハ上方』
wahha.jpg

大阪府立の上方演芸資料館です。入場料400円で、なつかしの漫才、落語などの上方演芸が歴史を追いながら楽しめます。人生幸朗・生恵幸子、中田ダイマル・ラケット、海原お浜・小浜、島田洋乃介・今喜多代、若井はんじ・けんじ、フラワーショウ、宮川左近ショウ、Wヤング、上方柳次・柳太・・・などなど、子どもの頃、よく見ていた漫才は、今見ても笑えます。その『テンポと間』は、まさに名人芸。しゃべり手としても勉強になります。

また過去に放送されたテレビ、ラジオの演芸番組2500本が視聴できるライブラリーも併設されていて、ここだけの利用なら無料だというのは嬉しい限り。先日、映画「しゃべれども しゃべれども」でも引用された、桂枝雀さんの「饅頭こわい」を見てきました。うまいです。見事です。その表情の作り方が、何とも言えません。この人の落語は、音だけでなく、やはり映像によって、何倍も楽しめることを実感しました。

そんなことをしていたら、30分ほどのつもりで入ったのに、結局2時間も居座ってしまいました。いや、私の場合、ここなら一日いても飽きないような気がしますが・・・。

「笑いは大阪の文化」だというのを、つくずく感じます。大阪観光に来られる際は、観光名所や大阪の食文化はもちろん、笑いの文化もお忘れなく。

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舞台は楽し~マンマ・ミーア!(3)
2007-07-13 Fri 00:00
(1)は、こちら。
(2)は、こちら。

今、福岡の『マンマ・ミーア!』保坂知寿さんは出演していません。もちろん、行く前から知っていました。彼女は現在、劇団を休団しているからです。一時期、どこにも出演していないので、「退団か?」と心配したんですが、四季の会報誌『ラ・アルプ』2007年2月号に、浅利慶太氏のインタビューで「入団してから20余年、過重な仕事を続けてきたので、体調を整えるために休団している」と明かしています。

ちなみに劇団四季は、俳優の人気や知名度で客を集める『スターシステム』を排除し、あくまで『作品本位』の立場を取っています。だから作品の宣伝で、出演者を謳いませんし、チケットを予約する時にもキャストは分りません。それはそれで素晴らしい考え方ではありますが、ここまで大きな劇団になり、現実としてスター俳優を数多く抱えているわけで、特定の役者さんが観たくてチケットを取りたいというファンも少なくないはず。リピーターなら、なおさらです。また宝塚のように俳優の退団自体がイベントになることもなく、いつの間にかパンフレットから名前が消えているということが少なくありません。そのために、消えた?保坂さんの消息について、私を含め、心配するファンも多かったのです。

そんな『作品本位』の劇団四季ですから、主役をはじめ出演者が変わろうと作品のレベルは保たれていました。少なくとも、私はこれまで優に100回を超えるほど四季の舞台を観ていてそう信じていました。だからこそ1万円以上するチケットにも、安心してお金が払えたし、多くの人に自信を持って勧めてきました。

ただし、今回の舞台には、裏切られました
感じ方は人それぞれだと思いますし否定はしませんが、少なくとも私は、そう感じました。

舞台は生モノです。だから出来、不出来はあって当然です。しかし許容範囲を超えていました。舞台の上に主役がいないのです。それは脚本上の主役という意味だけではありません。どのシーンでも、誰も輝いていないように映りました。

mamma_fukuoka.jpg主役がいないから、すべてのボロが目立ってしまいます。せっかく笑わせる部分なのに笑えない、もちろん客席も反応しない。セリフは四季独特の『母音法』なのですが、役者の中には、中途半端なために単なる棒読みにしか聞こえない、何より舞台全体に活気がない。楽譜と台本、振付けには忠実でも、何かが足りない、ワクワクしない。あの『マンマ・ミーア!』はどうしてしまったのか。舞台を観ながら悲しくて仕方がありませんでした。2時間あまりが苦痛でたまりませんでした。

私はこのブログには、悪口は書くまいと決めていました。でも今回は、愛するミュージカルと、愛する劇団四季へのエールとして書くことにしました。おそらく四季のことですから、すぐに立て直してくるはずです。それを心から期待します。何といっても、この作品は脚本がいい、音楽がいい、振り付けは最高、そしてむちゃくちゃ楽しい作品なのですから。

保坂さんがいない『マンマ・ミーア!』を観て、あらためて彼女の偉大さを知りました。

保坂さん、体調万全での復帰を待っています!

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舞台は楽し~マンマ・ミーア!(2)
2007-07-12 Thu 00:00
(1)は、こちら。

初めてこの作品を観たとき「保坂さんに新たなはまり役ができた」ことを確信しました。保坂さんとは劇団四季の看板女優、保坂知寿さんのこと。初演からひとりで主役のドナを演じ続けて、2年後には主演500回を達成しています。

彼女はこれまでにも数多くの作品に出演していて、マンマ以前から、私の大好きな女優さんです。特に、『クレイジー・フォー・ユー』のポリーや、『夢から醒めた夢』のピコに代表されるように、元気でパワフルな女の子を演じれば天下一品、、彼女の右に出るものはいませんでした。

しかし、年齢とともに“女の子”ばかりを演じられるわけもありません。そんなときに保坂さん演じるドナに出会って、私は「マンマ・ミーア!は保坂さんのためにある作品だ」と感じたのです。 強くて、かっこよくて、、それでいてかわいいドナ。そんな女性を表現できるのが、まさに保坂さんの真骨頂なのですから。

日本で劇団四季の『マンマ・ミーア!』のとりこになった私は、本場ロンドン・ウエストエンドにも、二ユーヨーク・ブロードウェイにも観劇に行きました。それぞれ演出も微妙に違い、ダンスや歌唱では、さすがに四季より上だと思う部分もありましたが、ことドナに関しては、間違いなく保坂さんが一番でした。それだけ舞台での『ドナ=保坂』がしっくりきているのです。

mamma.jpg
米版も英版もパンフは一緒どんまい?


保坂ドナは何度観ても、クオリティが一定で裏切りません。舞台に立った時の存在感で、ほかのキャストを引っ張り、作品全体を磨き、完成させます。それ故に、ソフィが輝き、父親候補3人の個性が際立ち、またスカイやペッパーら島の青年たちも生き生きしてくるんです。日本語版マンマの成功は、この人のおかげだと言っても、言いすぎではありません。

そんな大好きなミュージカル『マンマ・ミーア!』の福岡公演が始まったので、先日久しぶりに観に行くことにしました。元気をもらうために・・・。

でも、正直がっかりしました。途中で、悔しくて涙が出そうになりました。

つづく

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舞台は楽し~マンマ・ミーア!(1)
2007-07-11 Wed 13:11
きょうから3回に分けて、私の大好きなミュージカル作品のひとつを紹介します。褒めもしますが、好きだからこそ、あえて文句も書くことにします。マニアックな部分もあり、感想はあくまで個人的な印象ですので、あらかじめご容赦ください。

出会いは、東京・汐留にできたばかりの電通四季劇場『海』。こけら落とし公演は、ピカピカの劇場にふさわしい華やかで、うきうきさせる作品でした。2002年12月、そこで私はミュージカル『マンマ・ミーア!』の、完全なとりこになってしまいました。いい作品は、何度も観たくなるし、何度観ようと飽きません。『マンマ・ミーア』は、まさにそのもの。数えてみると、その時以来、10数回は、劇場に足を運んでいます。そして、そのたびに元気を注入されているのです。

『マンマ・ミーア!』は、1970年代を象徴するポップス・グループ“ABBA”のヒット・ナンバー22曲を使った『カタログ・ミュージカル』のパイオニア的な作品。『カタログ・ミュージカル』とは、あるアーティストの既成の楽曲をそのまま使って構成し、新たなストーリーに仕立てたミュージカルのことで、なじみのある曲が次々に出てくるので、『ジュークボックス・ミュージカル』とも言われます。

過去のヒット・ナンバーを組み合わせたとはいえ、『マンマ・ミーア!』は、ミュージカルのために作詞したのではないかと思えるほど違和感なく、ぴったり物語に、はまっているのが特徴です。これは脚本を手掛けたキャサリン・ジョンソンの功績はもちろん、リズムを壊さず日本語訳をした劇団四季・浅利慶太氏の手腕によるところが大きいと思います。ちなみに、このヒット以来、来日公演も話題になったクィーンの『WE WILL ROCK YOU』、ビリー・ジョエルの『MOVIN’ OUT』など、既成の楽曲を下敷きにした作品が数多く誕生しました。

『マンマ・ミーア!』の舞台は、エーゲ海に浮かぶ小さな島。島の青年・スカイとの結婚式を控えたソフィは3通の手紙を出します。それは自分の父親かも知れない3人の男たちにあてた結婚式の招待状でした。女手ひとつででホテルを切り盛りし、ソフィを育てた母親ドナと、かつての恋人?3人の再会で、島中は騒動に。青春の物語や恋の話が織り交ざり、楽しくて、時にはせつなく、そして最後には元気になれるミュージカルです。

この作品、ひとことで表現するなら「むちゃくちゃ楽しい」、これしかありません。ノリのいい曲と、ゴキゲンなダンス(←ちょっと古い表現ですが、これがぴったりきます)に、客席にいても体が自然と動き出します。カーテンコールでは、観客も一緒になって踊るのですが、それまで待てないと感じるくらい、楽しくてウズウズさせる作品が、『マンマ・ミーア!』なのです。

この作品を語るのに欠かせない役者さんがいます。

つづく



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これもテレビ現場の一面です
2007-07-10 Tue 04:39
テレビの制作現場では、出演者や取材先、撮影場所探しに、毎回苦労しました。たとえば、経済の企画で「猛暑でエアコンの売り上げ急上昇」という取材をしようとします。そこで、ある電器店の撮影をしたいと思っても、店長や経営者の許可はもちろん、全国チェーン店の場合は、本部に対しても、詳細な企画書を出して、取材意図や取材内容を説明し、OKをもらわなばなりません。

「社内で検討します」と言われ、許可が出るまでに数日、長い時には数週間かかることもザラでした。取材をお願いする時点で、すでに放送日が迫っていることがほとんどなので、もし断られたら大変。その店限定の取材なら、それでアウトですが、同じような店でいい場合は、最初から複数の店にお願いしておくという、“ふたまた”、“みまた”も当たり前でした。

取材はOKだけど、「店の名前と電話番号を出して」とか「キャンペーンの宣伝をさせてくれるなら」という交換条件が出されることもありました。当然、「協力するのだから見返りを・・・」という思いもわかりますが、私の担当していた情報番組や報道番組の場合は、それを受けませんでしたので、苦労もしました。

そのため、1度でも快く取材を受けていただいたところには、2度、3度と取材することになります。あるテレビ番組で、スーパーといえばここ、コンビニはここ、電器店はここというふうに、ある程度、取材先が固定化して見えるのは、そんな理由もありました。民放の場合はスポンサーという、別の背景もあったりしますが・・・。

それが、私の実感として、10年ほど前から変化が見られるようになりました。店や企業側から、テレビ局に「関連の取材があれば、積極的に受けますよ」という売り込みが増えてきたのです。もちろん、企画書をもとに説明するのは変わりませんが、これまでのような煩わしさは減りました。

それは、間違いなくテレビの力に気づいたからだと思います。たとえ、店の名前が出ないとしても、直接的なPRができなくても、「取材を受けることは宣伝効果がある」とわかったから、「取材ウェルカム~♪」と変化したのでしょう。

「積極的にテレビを利用してやろう」と。

逆に「テレビ取材はお断り」というのが宣伝になっている店も存在しますが・・・

安倍総理が、今月5日~6日、日テレとテレ東の番組に生出演したことが問題になっています。事実上、選挙戦に突入している中で「政治的公平を定めた放送法の趣旨に反する」と指摘されているのです。そもそも、この総理のテレビ出演も、総理サイドからの売り込みだったようです。自民党の下心は「積極的にテレビを利用してやろう」です。それだけ自民党は、苦しんでいることの表れでしょうか。

「イメージ重視の無党派層獲得はテレビでの露出が一番」と言われます。そこで自民党担当者がテレビ局を集めて「総理は報道番組はもちろん、朝の番組にも出ますよ、呼んでね~」と声をかけたと言います。それに乗ったのが2局、一方で「今、総理の出演は、放送法から公平性を保つのに微妙な時期だ」と、受け入れなかった局もありました。

テレビの取材方法も変わりつつあります。売り込みも増えました。でも、それを自らどうコントロールするか。利用されるだけではない、伝える側の責任が大きくなっていると感じます。

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なれるか?中年の星
2007-07-09 Mon 01:36
『ハニカミ王子』こと石川遼クンのおかげで、急遽テレビ中継まで組まれて盛り上がったゴルフの日本アマチュア選手権。残念ながら、遼クンは予選落ちとなりましたが、この挫折が、ひとまわりも、ふたまわりも今後の彼を成長させてくれることは間違いないはずです。それにしても、負けても堂々とした記者会見での受け答え、15歳には思えませんでしたね。私が見てもかっこいい。さらにファンが増えたことでしょう。

ところで、その大会で優勝したのは、20歳の小林伸太郎クンでした。壮絶な優勝争いだったようで、大会史上最長の41ホール、10時間にも及ぶ延長の末の頂点です。男子ゴルフ界も、遼クンや先輩の薗田峻輔クン、そして小林クンといった若い選手が台頭してきて、俄然、盛り上がってきました。

でも、その優勝争いの死闘を演じた相手というのが、小林クンにとっては父親世代の43歳、田村尚之さんでした。1964年生まれと言いますから、私と同級生。あっぱれです。このニュースを見ながら、この名前、どこかで聞いたことがあるような気がして、スクラップを開いてみたら、去年のサン・クロレラ・クラシックの記事が出てきました。

そこには、プロの中に混じっての健闘ぶりが報じられ、「サラリーマン・ゴルファー」「中年の星」と紹介されています。ゴルフをしない私が、なぜその記事を取っておいたのか?その理由は、ある部分に感動したからです。それは田村さんのインタビューのコメントで、そこに私は赤い線を引いていました。

「ゴルフの技術を上げるのは無理だが、人間力をつけたい。気負いもないし、普通にやるだけです」

肩に力の入っていない自然体のことば。当時42歳、スポーツ選手としてはベテランの域にいる田村さんのこのコメントが、心に響きました。「技術より人間力」あれから1年、台頭する若手と張り合った43歳の田村さんがいました。

「人間力」・・・深いことばです。そして、これはスポーツの世界だけの話でもありません。同い年の現役ゴルファーが語ったことばは、今でも私に勇気を与えてくれています。

「中年の星」呼ばれてみたいものです。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』

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舞台は楽し~兵庫県立芸術文化センター
2007-07-08 Sun 14:37
HYOUGO.jpgきのう『宝塚BOYS』を観たのが、兵庫県立芸術文化センター。2005年10月、阪神・淡路大震災から10年の節目の年に、文化復興のシンボルとしてオープンしたそうです。今回、初めて訪れましたが、想像以上に立派な施設でびっくり。大、中、小ホールがあり、中ホールは800席という、演劇にはちょうどいい広さで、雰囲気もたっぷり。長崎には大きすぎず、小さすぎず、演劇公演に適した劇場がほとんどなく、また音響の問題や大型搬送車が入らないなど制約がありましたから、改めて「いい劇場に、いい芝居」を実感しました。

ここ数年、演劇に適した公共ホールが数多く誕生しています。それらは単なる“芝居小屋”としてだけではなく、良質の演劇を支援し、制作し、情報を発信するステーションとしての役割を担っています。地方でも都会に負けない、いい芝居を公演している北九州芸術劇場新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあ・・・など、演劇ファンとしては、うらやましく思っていました。

この兵庫県立芸術文化センターも、自主的なさまざまな取り組みをしているようなので、今後の公演情報は要チェックだと思いました。私は各地の劇場に足を運んでいますが、ここでユニークだと思ったのは、公演のチラシです。

BOOK.jpg演劇公演に行ったことのある方はわかると思いますが、入場の時に、大量の演劇関係のチラシをもらいます。開演前のひととき、これを見るのも楽しみのひとつなのですが、この劇場での公演チラシは、そのまま冊子になっているのです。公演案内の記事を乗せた劇場発行の雑誌は見たことはありますが、これは初めて。演劇のチラシってそれだけで芸術作品になっているので、そのままなのが、ありがたいし、何といっても、座席で見るのにバラバラにならないので見やすいのです。これは、グッドアイデア!

ただし公演の中で気になったことが数点。遅刻して途中で入場するお客さんが多すぎました。また床がかためなのと、女性のハイヒールのせいで、足音が響くのです。さらに、咳をする人が多かったのも気になりました。以前、美輪明宏さん主演の舞台を観に行ったとき、客席での咳が、耳ざわりだったことがありました。その休憩中の放送で「咳をする時はハンカチを口に当てて、ほかのお客様の迷惑にならないようにお願いします。ロビーにはのど飴も用意しています」との放送があったときは、笑うに笑えませんでした。

ここまで言わねばならないのか・・・と思いますが、劇場には観劇の初心者も多くいます。そんな方たちにこそ、芝居の面白さを知ってほしいので、気軽に見てほしいと思いますが、一方で、観劇マナーを浸透させるのも、公共ホールの役目だと思うのです。北九州芸術劇場で観劇した時には、入口で渡されたチラシの中に、観劇マナーについて書いた、イラスト入りの手書きの注意書きがありました。押し付けがましくなく、さりげなく注意していて、これもいいなと思います。

それから芝居と言えば、圧倒的に女性客が多いので、女性トイレはいつも行列。男の私はスイスイ用を足せるのでいいんですが、今回はすいている男性用トイレに女性(おばちゃん)が入っているのに愕然。こちらのほうがあわてました。こういうのも関西のおばちゃんパワーなのでしょうか?

演劇ファンとしては、いい劇場ができることは大歓迎。あとは、どう活かしていくかです。これは劇場にも観客にも、することがあるはずです。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』

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舞台は楽し『宝塚BOYS』
2007-07-07 Sat 23:30
何とか手にできたプレミアチケット。以前、このブログで紹介した舞台『宝塚BOYS』の兵庫公演に行ってきました。感想から言うと、久々に大満足できた、いい芝居でした。まだ感動冷めやらぬ状態です。これは、第二次世界大戦が終わって間もないころ、あの「清く、正しく、美しく」 の女性の園、宝塚歌劇団に実際にあった『男子部』の物語。辻則彦さんの著書『男たちの宝塚~夢を追った研究生の半世紀』が原案となっています。

takarazukaBOYS.jpg男子部のメンバーを演じるのは、葛山信吾さん、吉野圭吾さん、柳家花緑さん、三宅弘城さん、佐藤重幸さん、須賀貴匡さん、猪野学さん。さらに寮のおばちゃんが初風諄さん、会社の役員で男子部の責任者役に山路和弘さんという面々です。

顔ぶれを見て、よくこれだけバラバラの個性の役者が集まったものだと感じましたが、まさに制作サイドの思惑通り、実に絶妙なるバランスで、キャストの個性がぶつかります。 これだけの人数が集まると、必ず一人は芝居の足を引っ張るキャストがいるものですが、この芝居に関しては、みんながみんな輝いているんです。

ドラマの俳優さんという印象しかなかった葛山信吾さん、歌う声がよく通り、新たな魅力を発見。そういえば、ミュージカル『アンナ・カレーニナ』にも出ていらっしゃった。観ておけばよかった・・・。

吉野圭吾さんのミュージカル作品はほとんど観ていますが、ストレートプレイは2004年6月の『暗い日曜日』(ル・テアトル銀座)以来、実に3年ぶり。でも圭吾さんファンも満足のダンスシーンもたっぷりで、存在感を見せつけてくれます。ピカピカ衣装もぴったり。

フジテレビ『とくダネ!』のコーナー『温故知人』のナビゲーターでも知られる柳家花緑さんは、実に芸達者。芝居もダンスも、さらにピアノまで。見事です。

三宅弘城さんの芝居は『間』がすばらしい。この人が大いに笑わせてくれます。仮面ライダー出身のイケメン俳優というイメージが先行する須賀貴匡さんも、れっきとした実力派俳優だと感じました。蜷川幸雄さん演出の『KITCHEN』や『恋の骨折り損』で鍛えられた舞台感覚が光ります。

猪野学さんは、初めて拝見する役者さんでしたが、TBSのドラマ『浅草ふくまる旅館』、NHK大河ドラマ『功名が辻』などTVや舞台をはじめ、『スパイダーマン』のトビー・マグワイアの吹き替えなど、多彩な活躍をされている方だとか。味のある演技が印象的でした。

そして男子部のもうひとり、佐藤重幸さん。実は、観劇前、私としてはまったくノーマークの役者さんだったのですが、開演してセリフを発したとたん、一気に引き込まれてしましました。何といっても、発声がすばらしく、パワフルな声がよく響き、なおかつ明瞭。「誰?この人?」あわててパンフレットをチェックすると、北海道発で今や全国的な人気を誇る、あの演劇ユニット『TEAM-NACS』のひとりだと知り納得。

芝居好きを自称しながら、実は『TEAM-NACS』の舞台はまだ観たことがありません。手元には数枚のDVDがあるのですが、それも見ないままにしていましたが、あらためて観てみたくなりました。もちろん、チャンスがあれば“生”の舞台を。

一度、舞台でいい役者さんに出会ってしまうと、またその人の別の芝居も観たくなる。そして、どんどん観る公演が増えていく・・・これも観劇の魅力のひとつなんですが、『宝塚BOYS』のおかげで、また気になる役者さんが一気に増えました。

6月の東京公演後、全国ツアーに出ている『宝塚BOYS』。このあと、北海道、新潟、広島、福岡での公演を残しています。チケットはほぼ無いようですが、一部まだ間に合うところもあるそうです。観ておいて損はありません。いや、観ておかないと損します。オススメ!

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「、」は大事です
2007-07-06 Fri 18:43
放送で「キラボシのゴトク」ということばを聞きました。そうそうたる顔ぶれが集まった時などに使われる表現ですね。これ、かつては“間違った表現”と教えられていました。でも今は辞書にも採用されていて、放送で使っても間違いではないようです。ただし、本来は「キラ、ホシノゴトク」、漢字で書くと「綺羅、星の如く」なのです。

ちなみに綺羅とは美しい衣服のことで、「キラ、ホシノゴトク」は『着飾った装いがキラキラと光って、まるで星のようだ』という意味だそうです。同じように「間髪を入れず」も「カンパツ」ではなく「カン、ハツヲイレズ」が正しいんですが、誤用が一般化しています。

“星”と言えば、あすは七夕ですね。年に一度、“おりひめ(織女 )”と“ひこぼし(牽牛)”が、天の川を渡ってデートすることを許された日。子どものころは、私も短冊に願い事を書いて笹に飾り付けるのが楽しみでした。

tanabata.jpg最近は、家庭で七夕をすることは少なくなったようですが、幼稚園の前や商店街では、色とりどりの七夕飾りを見ることができます。願い事を覗いてみると「おこづかいが、あがりますように」「仮面ライダー電王になりたい」「ニンテンドーDSがほしい」「ケンちゃんの、かのじょにしてほしい」など、ちょっとおませなお願いもありましたが、私たちのころと大して変わらないようです。

そんな中で、目に止まった願い事がこれ。

「おかあさんが、やさしくなりますように」

思わず笑ってしまいましたが、「もしかして幼児虐待?」とも心配になったり・・・、1枚の短冊に、しばし、さまざまな物語を想像してしまいました。そして最後は、この子の願いがかなうことを私も祈ったわけです。

考えてみると、最近、夜の空を見上げたことがありません。時にはのんびり星を眺めてみるのもいいかもしれません。あなたは、どんな願い事をしますか?

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「自信がない」だって?
2007-07-05 Thu 18:30
気がついたら今年も7月です。新入社員のみなさんは、入社3か月、ただがむしゃらに、言われたことをこなしていた時期から、少しずつ仕事の現場が見渡せるようになってきた頃ではないでしょうか。そうなると、ふと余計なことも考えるわけです。

先日、そんな新人クンが「仕事に自信がないんです」と漏らしていました。誰もがそんなふうに考え、悩む時期があるものです。でも、たかが3か月の若造に、自信なんて持たれてたまるか!というんです。私なんか、今でも自信なんかありません。

「とにかく今のうちは、失敗を恐れず、一生懸命やればいい」とアドバイスしてみたものの、彼は最後まで不安な表情でした。叱られたり、どなられたりという経験の少ない若者が、テレビの世界の傍若無人な先輩、上司たちと、不慣れな仕事に戸惑っているのは目に見えます。

でも経験上、自信があっても、うまくいかないこともあるし、一か八か思い切って挑戦してみれば、意外とうまくいくことも少なくありません。やる前から、「自信がない」なんていっていたら、それこそマイナスからのスタートです。新人は最初からゼロなんだから、自分でマイナスにする必要なんてありません。

偉そうに言っているそこの先輩や上司だって、この間までは半べそかいて仕事していたんだから。とにかく新人クンは、元気はつらつ、思い切ってやること。それが会社全体を活気づけるし、それこそが君たちの今の仕事だと思います。今のうちに、いっぱい失敗しておけばいいよ。その経験が自信に変わるときが、きっと来るから。

がんばれ!

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久間防衛相辞任に思う
2007-07-04 Wed 00:00
「原爆はしょうがない」発言で、久間章生防衛大臣が辞任しました。それこそ「しょうがない辞任」です。

私はこれまで、久間さんの演説や講演を何度も聞いてきましたが、発言は大変分かりやすく、ストレートで、そこから性格や人となりを感じていました。その一方で、

「大量破壊兵器開発を理由にしてイラク戦争を始めたのは、ブッシュ大統領の判断が間違っていた」

「私はアメリカに、あんまり偉そうにいってくれるな、日本のことは日本に任せてくれと言っている」

「アメリカは沖縄の人々の気持ちを理解していない」

など、過去にも、大臣として失言だと批判されたことがありました。たしかに閣僚としては軽率な発言ですが、私はどれも久間さんらしく、「アメリカ相手でも、堂々と信念を貫いた」という印象がありました。またそれらは、被爆県である長崎選出の国会議員だからこその発言だとも、思っていました。

それだけに、今回の「しょうがない」発言は、残念で悔しくてなりません。まさか伝えられている文字通りが本心だとは思いたくもありませんが、いずれにしてもお粗末すぎる発言、長崎県民の裏切られた思いは痛いほど分かります。

これまで「原爆投下は戦争の終結を早めるためだった」とアメリカ側が発言するたびに、アメリカとの埋められない距離を感じていたのに、今回、同じ発言をしたのが日本の大臣、それも防衛大臣で、長崎の久間さんだったことには、失望以外の何物でもありません。

さらに直後の安倍総理の「アメリカの考え方を紹介したものだ」という、とんちんかんな釈明が、ひどすぎました。今も、数多くの方が原爆の後遺症に苦しんでいることが、頭の隅にもありません。結局、日本の国にとって『平和』に対するスタンスは、こんなものだったと明らかにしてたようなものです。

言ってしまったものは取り返しがつきません。辞任しても済みません。今こそ、国には、この発言を打ち消すだけの、真摯で積極的な平和行政を求めます。決して久間さんだけの問題ではありません。態度で、行動で見せてください。

来月は、もう8月です。去年の平和記念式典で、亡くなった当時の伊藤一長市長が読み上げた平和宣言文を、閣僚はもとより、与野党すべての議員たちはもう一度、読み直すべきです。

 「人間は、いったい何をしているのか」と訴えた、あのことばを。


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「○○○ばか」は、褒め言葉
2007-07-03 Tue 16:40
「ばか」と言われて喜ぶ人はいないでしょうが、長崎で「くんちばか」と言われれば、なんだか嬉しい気がします。「くんちばか」とは、毎年10月7日から3日間行われる長崎の秋の大祭『長崎くんち』が大好きで、「くんち」と聞けば、血が騒ぎ、祭りの時期には、いてもたってもいられない人のこと。故郷を愛する気持ちは人一倍で、叱られるかもしれませんが「長崎はこの“ばか”の集まりで成り立っている」と思うくらい、街には「くんちばか」があふれています。

先日、長崎で本古川町の皆さんと、くんち話で盛り上がりました。踊り町に出番が回ってくるのは7年に1度。3年前に出演した本古川町は、しばらく出番はありませんが、それでもくんちの話になると熱い、熱すぎるくらい。くんちへの愛情が、ひしひしと伝わってきます。夜中まででも、朝まででも、くんち話はつきないのでのす。

strap.jpg長崎くんちの各踊り町の携帯ストラップを発売する計画が進んでいます。町のTシャツと手ぬぐいをデザインしたもので、現在、各町内との調整が行われているようです。ちなみに、これは発売前の『本古川町・御座船』のもの。さっそく私の携帯にもブラブラしています。本格的な発売が待ち遠しい限りです。

window_long.jpg長崎市の築町商店街にある散髪屋さん『理容たていし』。店先のショーウィンドーには、長崎くんちの出し物や、踊り町のシンボル『傘鉾』のミニチュアが飾られています。どれも見事なまでに再現してあって、前を通りかかった私は、しばらくガラス越しに見はまっていました。すると、そんな私に気づいたご主人・立石侃(あきら)さんが出てきて、ていねいに説明してくれました。

window.jpgniwamise.jpg


tateishisan.jpg4年ほど前から仕事の合間に、あくまで趣味として作っているそうですが、売り物にしてもいいくらいの出来。実際、私が話を聞いている途中にも、制作を頼みにくる人がいました(ていねいに断っていらっしゃいました)。ひとつ作るのに、数か月から半年くらいかかるそうで、どれも精巧です。材料探しが大変だそうで、段ボールに印刷されたデザインを切り取ってみたり、座布団の生地を使ってみたりと、たのしい工夫がいっぱい。ひとつひとつ細かいところまで見ていると、時間が過ぎるのを忘れてしましました。まちがいなく、立石さんも「くんちばか」に違いありません。

長崎観光に出かけた際は、この散髪屋さんにも立ち寄ってみてください。ウィンドーを眺めれば、まつりの臨場感も感じられて、おそらく10月の本番に、また訪れたくなるはずです。

長崎にはくんちを愛する=故郷を愛する「くんちばか」がたくさんいます。私も、ばかはばかでも、そんな「くんちばか」には、なりたいと思っているのです。

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『アナウンサー藤村幸司ドットコム』


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携帯から一句
2007-07-02 Mon 09:35
20070702093533
よく降るね 濡れ雀との 雨宿り

突然の土砂降り。軒下で雀と妙な連帯感が生まれました。
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