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藤村幸司
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映画『劔岳 点の記』を観て・・・
2009-07-26 Sun 11:10
こう見えて、高校時代は山岳部でした。この時季は20キロを超える荷物を背負って、日本アルプスを縦走したものです。まぁ、最近はぜんぜん登っていませんが、かつての“山男”にとっては、心震えさせる映画が公開中です。新田次郎の同名小説を映画化した、木村大作監督の『劔岳 点の記』。中学時代に映画館で観た『八甲田山』(監督・森谷司郎)の迫力ある山岳風景は、まだ目に焼き付いていますが、その時のカメラマンが木村監督で、これが初メガホンとなります。

明治末期、日本地図の完成を急いでた日本陸軍が、空白のままになっている未踏峰の劔岳山頂に測量隊を送り込むことから物語は始まります。正直言えば、ハラハラドキドキの劇的なドラマが展開するわけでも、想像を絶するクライマックスが待っているわけでもないのですが、2時間20分の長時間、まったく飽きさせず堪能できました。自分自身もこれは意外。こんな映画は初めてかもしれません。

まず役者が揃ったキャストがすごい。浅野忠信、香川照之、仲村トオル、宮あおい、夏八木勲、役所広司ら、個性派の豪華な布陣。特に山の案内人・長次郎を演じた香川さんが、すばらしかった。顔のしわ一本一本や日焼け跡までもが、長次郎の生き様を物語っているように感じさせる熱演でした。各映画賞では助演男優賞を総なめするかも。それから浅野さんの奥さん役の宮崎さん。彼女はほんとうに日本髪が似合います。出演場面は少ないものの作品の中での存在感はさすがでした。

心に残るセリフが散りばめられているんですが、何より魅力は画面の美しさと迫力でしょう。山の美しさ、雄大さ、気高さ、そして厳しさを、セリフではなく映像が語りかけます。一方、山を少しかじり、撮影現場も知っている身としては、どんなにこの現場が大変だっただろうと想像するだけで、ぞっとします。ただCGでは、これほど心を揺さぶらさなかったことは間違いないでしょう。最後に、エンドロールで、またジーンとさせます。役者もスタッフも協力者も、だれひとり肩書きはなく、皆、名前だけが流れていきます。“仲間たち”の文字とともに。この映画の言いいたいことが集約されているとも思いました。

あらためて「山はいいなぁ」と思います。そして、山の人々もいいんです。ぜひ、山男も山女も、そうでない方も、映画館の大スクリーンで観てください。木村監督のこだわりが詰まった名作です。


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