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藤村幸司
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おめでとう、世界遺産・平泉
2011-06-27 Mon 23:19
会う人、会う人、あいさつは「おめでとうございます」、まるで、お正月のようでした。この週末、岩手県平泉町へ行ってきました。もちろん『世界遺産登録』の取材のためです。パリでの審議が延び延びになり「正式決定」の報が届いたのは、きのう未明のこと。意外だったのは、地元の皆さんが、歓喜に浮かれているというより“ほっ”とした表情だったこと。というのも3年前、登録確実と言われていた中での“見送り=落選”を味わっているからです。「今度こそ」という祈りが届きました。
平泉号外
落選から3年の間に、地元の意識が大きく変わったと聞きました。登録運動を行政にだけ任せておくのではなく、町民が自らゴミ拾いの活動をしたり、それぞれの自宅の庭を手入れしたり、観光客にお茶をふるまったりしました。ひとりひとりが世界遺産にふさわしい町作りを考えるようになったのです。さらに、平泉の歴史を今一度、学びなおそうという動きも活発になりました。その柱となるのが、戦乱の時代を経て奥州藤原氏が目指した「命あるもの皆平等、平和世界の実現」という精神です。世界遺産の調査団は、この町民意識の高さに感銘を受けたといいます。寺院や庭園、自然環境はもちろん、地域の文化と精神も世界遺産にふさわしいと判断されたんだと思います。世界遺産になると、いいことばかりではなく、数々の制約、制限が増え、暮らしにくくなる部分が確実に増えます。町民はそんな覚悟と、遺産を守る責任を感じているからこそ、はしゃぐのではなく、心の奥深くで喜びをかみしめているように見えたのかもしれません。
月見坂
まだ観光客の姿もまばらな早朝の『中尊寺』。参道となる『月見坂』は樹齢300年~400年という杉並木です。ここを上っていくと、不思議にも心が落ち着き、神妙な気持ちになってきます。澄んだ空気、立ち並ぶ老杉、目にまぶしい緑と、こぼれる朝日、鳥のさえずり・・・、パワースポットとはこんな場所を言うのでしょう。ただし世界遺産決定の日の昼間にも行ってみると、雨の中、月見坂には傘の長い行列が・・・。これだとあまり風情を感じられないかもしれませんので、中尊寺に行くなら朝早くがおすすめです。
金色堂
平和な世界=浄土を再現した平泉の象徴が『金色堂』。実際にその地に立つと、写真や映像で見ていたときには感じなかった迫力や凄味を感じることができます。美しい金のお堂に施された螺鈿(らでん)細工や蒔絵の装飾、荘厳な仏像の数々。公開はされませんが、お堂には初代の藤原清衡、2代基衡、3代秀衡のミイラとなった遺体と4代泰衡の首が納められているのだとか。大火に遭っても、ここだけは約900年前の創建当時のまま残っているのは決して偶然ではなく、長い歴史の中で地元の皆さんが命がけで守り続けてきた証です。

このほか毛越寺の浄土庭園や金鶏山など5つの構成施設からなる世界遺産・平泉。派手な観光地ではありませんが、清衡の目指した争いのない世界に思いをはせながら歩いてみると、今の世界情勢にも通じる、今だからこそ必要なものが見えてくるような気がします。そして被災した東北の復興の光になることを祈ります。

公式HP『アナウンサー藤村幸司ドットコム』
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