藤村幸司
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好ゲームの後で、残念な出来事
2011-07-31 Sun 23:51
なでしこ旋風は衰える気配なく、まだまだ吹き荒れています。先週、ジェフ千葉との対戦で観客動員1万7812人を数え、リーグ記録を塗り替えたばかりのアイナック神戸。きょうは神戸ユニバー記念競技場で、宮間あや選手を擁する岡山湯郷ベルを迎えての一戦でした。午後3時キックオフにも関わらず、朝早くから観客の出足が早く、午前中からグッズ売り場に長蛇の列。もう記録更新ムードいっぱいの中、発表された観客数が、なんと2万1236人!あっさり史上最高を記録を更新しました。
スタンドぎっしり
取材をしていると、数の増加だけでなく、観客層がますます広がっていることを実感します。73歳の女性は、先週の千葉戦をスタジアムで見てすっかりファンになり、きょうは82歳のおばあちゃんと観戦に来たそうです。「にわかファンです」と言いながらも、なでしこたちへの熱い思いはしっかり伝わってきました。これまでもっぱら野球談議に花を咲かせていたおじさんたちも、初めての観戦ながらも、女子サッカーの専門家のように解説に力が入ります。一方、サッカー少女たちの姿も目立ちました。彼女たちは、以前からアイナックの試合や練習に足を運んでいて、選手たちとは顔なじみなんだとか。「気軽にサインしてくれる」「握手とかも普通にできる」中には「選手に遊んでもらったりした」という子まで。ところがワールドカップ以降は、ギャラリーが急増して近づくこともままならない状況だそうです。「お姉ちゃんたちの人気が出るのはうれしいけど、寂しい」と言うのは偽らざる気持ちでしょう。
マスコミぎっしり
試合は、序盤から湯郷ベルが宮間選手を中心に攻め続け、アイナック神戸は思わぬ苦戦。リズムがつかめないまま、前半21分、ベルに先制点を許し、これが今季初めての失点。しかし30分、コーナーキックから田中明日菜選手がヘディングで押し込み同点とし、前半を終了すると、後半はアイナックのキャプテン・川澄奈穂美選手からのパスを韓国代表チ・ソヨン選手が決めるパターンで2点を追加。結局、アイナックが3対1でベルを下し無敗を守り、リーグトップを走ります。
inac勝利
熱戦を堪能しましたが実は、試合終了後、残念に感じることがありました。スタジアムを出る選手たちをサポーターが見送るのはいつもの光景ですが、なでしこフィーバーの過熱に比例してますます厳しくなるのが警備態勢。選手がバスに乗り込む瞬間さえ見えないところまで規制が敷かれ、その前をびっくりするほどの数の警察官と警備員がズラリ並んで、がっちりガードしているのです。「強力なディフェンス陣」などと笑えないくらい物々しい雰囲気。「押さないでください」「危険です」と拡声器で、あっちからもこっちから怒鳴る警察官と警備員に違和感を覚えるほど、その前に並んだサポーターたちの行儀のいいことといったらありません。押すことも、割り込むことも、大声を出すこともなく、静かにひたすら待っています。「座って」と言われれば腰を下ろし、「下って」と言われればスペースを空けます。それもこれも、いいプレーを見せてくれた選手たちに声援を送りたい、手を振りたいという純粋な気持ちがあるからこそだと思うのです。
厳重警戒
先に出たベルの選手たちがバスの中から手を振って、サポータt-たちに応えます。わざわざ反対側の座席から移動して手を振る選手もいます。「この気遣いが、なでしこの魅力だね」などと話していたら、警察官が「(アイナックの)バスは窓のカーテンを閉めて、そのまま道路に出て、選手が見えない可能性があります」と、繰り返しアナウンスするようになりました。2時間近く待っていた子どもたちの中には、あきらめて帰る子も・・・。そして、ようやく選手が乗り込んだバスが、サポーターの前を通ります。そうは言っても、誰もがカーテンを開けてくれると信じてて手を振りました。いつもサービス精神旺盛で、ファンを大切にしてくれるアイナックの選手を知っているから。ところがスモークの窓の奥はカーテンが隙間なく閉めきられたまま、あっという間に立ち去ってしまいました。選手たちはいつも「ファンを大事にしたい」と思っています。おそらくカーテンも、窓も開けて、手を振りたかったし声もかけたかったに違いありません。それを危険だと判断した警備体制の判断だったのでしょうが、これには、はなはだ疑問を感じます。
こっちも厳戒
ふと「人気が出てうれしいけど、寂しい」と言った子どもたちの言葉を思い出しました。決して危険があってはいけません。しかしあれだけ整然と待っていたサポーターたちの前ですら、カーテンを開けることも許さない警備は、サポーターにとっても、選手にとっても、女子サッカー界にとってもプラスにはならないはずです。グッズ売り場で買ったアイナックのサイン色紙を、白紙のまま持ち帰る子どもの表情を関係者は見てください。

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地元神戸は大フィーバー
2011-07-27 Wed 23:53
ワールドカップを制したなでしこたちは帰国後も、気の毒なくらい公式行事やマスコミ取材などで大忙しです。日本代表7人を擁するアイナック神戸の選手たちは、きょう日中の練習後、川澄奈穂美選手と海堀あゆみ選手が甲子園球場で、阪神-中日戦の始球式にかり出されました。マウンドには海堀選手、バッターボックスに川澄選手。この夢の対戦に、大観衆もさぞ湧いたことでしょう。そのころ大野忍選手、近賀ゆかり選手、高瀬愛実選手、田中明日菜選手は、地元神戸の商店街が中心となって開いた祝勝会に出席していました。私も行ってきましたが、こちらも500人収容の会場から人があふれ出すほどの大盛況ぶり。
祝勝会場超満員
各選手のあいさつや、子どもたちからの質問タイムなど、世界一のなでしこたちを前に、会場に詰めかけた皆さんも興奮気味でしたが、会も終盤になって起きたサプライズに興奮はクライマックスに達しました。別の取材で欠席予定だった澤穂希選手が、突然現れたのです。予期せぬことに、会場は悲鳴にも似た歓声。あとで聞くと澤選手自身が「何としても祝勝会に出て、直接お礼を言いたい」と、取材を終えて飛んできたのだそうです。これは、なでしこたちが日頃からサポーターを大事にし、もっと女子サッカーを知ってもらいたいという思いの表れにほかありません。「ブームで終わらせないように」という、選手ひとりひとりの責任感がにじみ出る祝勝会でもありました。
祝勝会インタ
幸せなことに、私は澤選手と直接、話ができました。「アイナックの地元、神戸の応援が力になる」と言う一方、帰国後はあまりにも注目されて一度も買い物にも出かけられないのだとか。「安くておいしい大安亭(市場)に行きたい」と話す澤選手は、ちょっと寂しそうに見えました。リーグ戦、そしてオリンピック最終予選と、厳しい日程が続きますが、なでしこたちにも“ほっ”とできる時間を作ってあげてほしいと思います。我々マスコミも引っ張り出しすぎて申し訳ないのですが。

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ミヤネ屋に潜入したカメラの正体は・・・
2011-07-26 Tue 21:58
ミヤネ屋NIB密着
きょう『ミヤネ屋』のスタジオに、私の“古巣”であるNIB長崎国際テレビの取材クルーがやってきました。長崎の情報バラエティ番組『ひるじげドン』の企画で「ミヤネ屋の舞台裏に潜入」というわけです。NIBのOBとしては当然、普段は見せない隅々まで、しっかり案内しておきました。さらに宮根さんも、NIBのカメラに向かって長崎の視聴者だけに、ぶっちゃけトークを披露してくれる大サービスぶり。コレ、長崎以外の方は見られないのが残念なくらいです。その分、長崎の皆さんはぜひチェックしてくださいね。8月6日土曜日の放送予定です。
ひるじげスタッフ
リポーターとしてやってきたのは、ひるじげの人気者・石本愛ちゃん(正直、ちゃん・・っていう年齢でもないのですが(失礼)ちっちゃくキュートな愛ちゃんは、10年前と変わらず愛ちゃんのままでした)。私もかつて何度か仕事でご一緒したことがあり、いつもは元気はつらつ、度胸満点な女の子?なんですが、そんな愛ちゃんでも、慣れないテレビ局での取材に加え、大物!宮根さんへの突撃インタビューを前に、いささか緊張気味。ブツブツと一人で自己紹介の練習をしているかと思えば、何度も用を足しにウロウロしたりと落ち着きません。でも本番になると、宮根さん相手に堂々と渡り合っているあたりは、さすが愛ちゃんでした。その横で、一緒に来ていたディレクターは、緊張のあまり完全に固まっていましたが・・・。それにしても久々に、なつかしい長崎のスタッフたちと仕事ができて、たのしい一日でした。

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なでしこリーグ再開に熱狂
2011-07-25 Mon 00:24
これまでは「1000人入ったら御の字、大入り」だった『なでしこリーグ』の試合。それがきょうは、見渡す限りにスタンドを埋め尽くした人、人、人・・・。日本代表・なでしこジャパンの7選手が所属する『アイナック神戸』が、『ジェフ市原・千葉レディース』を迎えたホームゲーム、ホームズスタジアム神戸に集まった観客は、なんと1万7812人。日本女子リーグの過去最多記録1万人を大幅に上回りました。試合直前に「何とか1万人入ってくれれば」と祈っていたアイナック関係者の予想は、いいほうに大きく外れました。
ホムスタ
何と言っても「世界ナンバー1のプレーを一目見よう」と「なでしこ初観戦」のファンがどっと詰めかけました。文字通り、老若男女の幅広い観客が集まったのですが、中でも目立ったのは、自らもプレイヤーの“サッカー少女”たち。なでしこのワンプレー、ワンプレーに目を輝かせていました。これからもっとサッカー選手を目指す女の子が増えそうです。なでしこたちは、そんな子どもたちに、ひたむきなプレーで、さらなる夢と目標をさし示しているようにも見えました。inac.jpg
試合は、リーグ戦5戦5勝で暫定首位のアイナック神戸が、7人の日本代表のうち高瀬愛実選手を除く6人がスタメン出場。さらにミヤネ屋取材で私とのパス回しの練習に付き合ってくれた南山千明選手、中島依美選手も加えた豪華な布陣でキックオフ。また後半には高瀬選手が入ると、ジェフからもドイツ戦で決勝点を挙げた丸山桂里奈選手が投入され、なでしこ揃い踏みの活躍にスタンドは大盛り上がりでした。でもさすが澤穂希選手を中心としたアイナックが終始主導権を握り、前半35分に大野忍選手がゴール。そして後半にも大野選手が追加点を蹴り込みアイナックが2-0で圧勝、無失点のまま開幕6連勝としました。

試合後には、澤選手が観客に向けて「もっと質を上げて、いいサッカーをするので、また見に来てください」と言えば、川澄奈穂美選手は「これからもなでしこリーグをよろしくお願いします」とPR。まだまだ厳しい環境の女子サッカーですが、自分たちの力で切り開いていこうという決意も感じました。

代表7選手から、抽選に当たった100人にサイン色紙のプレゼントがあったのですが、誰にでも気さくで楽しく接する選手たちを見ていて、ますますファンになりましたし、また選手同士の仲の良さと絆の強さも感じました。サッカーが好きでしかたなく、実に楽しそうな選手たち。彼女たちがもっとサッカーに打ち込めるよう、このブームがブームで終わらないよう、応援していこうと思います。それにしても初めて生で見た女子サッカーのスピード、テクニックには圧倒されました。みなさんも、ぜひ一度スタジアムに足を運んでみてください。その魅力にはまると思いますよ。
川澄・近賀選手.
大野・海堀選手
田中・澤選手

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なでしこミラクル!
2011-07-18 Mon 22:16
なでしこサインユニフォーム
眠気も、疲れも、絶叫しすぎの喉の痛みも、すべてがこの心地よさ。どんなドラマでも、ここまでの筋書きはできないでしょう。日本時間のけさ、なでしこジャパンがPK戦の末、アメリカを下し女子ワールドカップで優勝。サッカーで日本が世界一になるなんて、まだ夢のようです。何度も何度もピンチを乗り越え、決してあきらめなかったなでしこジャパンは、ほんとうにすごかったですね。その歴史的な瞬間、私は神戸・三宮のスポーツバー・SPORTEREAで、『INAC神戸レオネッサ』の選手たちとともに、熱狂し感動に浸っていました。INACは言わずと知れた得点王でMVPに輝いた澤穂希選手や、スーパーセーブ連発の海堀あゆみ選手ら代表7人が所属するチーム。そこでは残った選手たち全員が、テレビの前で代表選手たちとともに戦っているように見えました。
inac観戦中
INACの星川敬監督は、以前「今の日本はアメリカと互角に戦える力がある」と言っていましたが、まさにその通りの展開。所属選手の貢献で世界一になったことに「自分たちのチームが優勝したような勘違いをしそう」と笑う顔は実に誇らしげでした。あすには、なでしこたちが帰国します。そして息つく間もなく24日には『なでしこリーグ』が再開します。INACはホームズスタジアム神戸にジェフユナイテッド市原・千葉レディースを迎えての凱旋試合。今大会で澤選手が日本代表最多得点記録を塗り替えましたが、長年、記録を守り続けた釜本邦茂さんもゲストで登場するそうです。これまで、男子に比べ日陰の存在だった女子サッカーが、いよいよ脚光を浴びるのは間違いありません。恵まれなかった待遇面の改善も進むことでしょう。それらはすべて、なでしこたちが自らの力で切り拓いているのです。

優勝が決まった後、東日本大震災の被災地からいくつかのメールをもらいました。どれも「なでしこから生きる勇気をもらった」という内容。一方で、選手たちも試合前に、被災地に思いをはせて勝利を誓いました。また毎試合後「To Our Friends Around the World Thank You for Your Support(世界の友人たちへ、支援をありがとう)」と書かれた横断幕を掲げ、日本を代表して世界に感謝の気持ちを発信しました。震災後、日本全体が沈んだムードの中、なでしこジャパンの活躍は、単にスポーツで世界一になっただけではない、大きな意味がありそうです。心からありがとう、なでしこジャパン!

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決戦を前に、女子サッカーにはまりました
2011-07-13 Wed 22:36
いよいよ、日本時間できょう深夜というか、あす早朝になりました。なでしこジャパンが夢の決勝進出をかけた大一番、FIFA女子ワールドカップ2011のスウェーデン戦です。日本中から、なでしこジャパンに向けてパワーを送りましょう。ところで、きょうは神戸市にあるサッカーグラウンドに行ってきました。ギラギラと太陽が照りつける中、ハードな練習メニューをこなしていたのが、なでしこリーグ所属の女子サッカークラブ『INAC神戸レオネッサ』の選手たち。INAC神戸は、なでしこの頼れるキャプテン・澤穂希選手をはじめ、7人の代表選手を送り込んでいる強豪チームです。
灘浜スポーツゾーン
遠目で見ると、男子選手と間違えるほどのスピードとテクニックにまずびっくり。さらにゴール裏から見るパワーと迫力には、かなりビビリました。正直、これまでほとんど注目したことがなかった女子サッカーですが、今や日本はすごいレベルにあるんです。星川監督が「FIFAランク4位はとても客観的な順位、今頃、ベスト4で騒いでいるのは遅いですよ」と言われたのも納得。あの運動量のすごさは、女子とは思えないスタミナです。一方で、シュートが決まったときの笑顔のさわやかで愛らしいこと。あっという間に、女子サッカーの魅力にはまりました。
南山選手
練習後、話を聞いた南山千明選手は、今年1月、澤選手らとともに日テレベレーザから移籍してきたばかり。足に目がついているのかと思うほどのボールさばきが華麗で、実にかっこいい。今回は、けがで出場はなりませんでしたが、本来ならワールドカップで活躍していたはずの選手なのです。でもピッチでは激しいプレーを見せていた彼女も、インタビューで見せる素顔は明るく楽しい女の子。おしゃれにも恋愛にも興味があるはずですが、そんなプライベーの話を聞いていても、いつの間にかサッカー話になります。たとえば「練習後は家で何しているの?」「DVD観ています。サッカーの・・・」といった感じ。とことん、サッカーを愛しているのがわかりました。

2年前、高校卒業後にINAC神戸に入団したのが中島依美選手。「しゃべりは苦手」と言いながら、インタビューにこたえてくれました。あこがれだった澤選手と同じチームでプレーできていることが夢のようと語る中島選手ですが「選手としても人としても、すべてが揃った澤さんが目標」と心強い。次世代も育つ女子サッカーは、これからますます進化しそうです。男子に比べ女子サッカーを取り巻く環境は、決して恵まれているとはいえません。INAC神戸はまだ待遇はいいほうですが、チームによってはアルバイトで生計を立てている選手もざらだとか。この「なでしこの快進撃」を機に、もっと女子サッカーの魅力と実力が見直されればと思います。

出発前、澤選手が星川監督に残したことばは「今度のワールドカップでは、必ず結果を出してきます」。これまでオリンピックをはじめ数々の世界大会で活躍してきた澤選手が、なぜかワールドカップだけは思い通りにプレーできなかっただけに、今回は相当の決意で臨んでいます。そのことば通り、メキシコ戦のハットトリックなど、今大会得点ランキングは2位の大暴れをしています。澤選手の得点王、そしてワールドカップ決勝戦へ、歓喜の時は目の前です。

それからINAC神戸の皆さんには、貴重な練習時間を割いて取材に協力いただきました。ド素人の私を練習に加えてもらい、キーパーの体験までさせてもらいました。ほんと、選手たちは、かっこよくて、かわいくて、気さくで、魅力的な人たちばかりです。ぜひ一度、なでしこリーグの試合も応援に行こうと思います。まだ見たことがないという皆さん、女子サッカー侮るなかれ!です。

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待ってました!海老蔵
2011-07-06 Wed 00:15
新橋演舞場
ピンと張りつめた緊張感。速まる鼓動。その瞬間を、場内の誰もが息をのんで待っているのがわかりました。そして姿が見えるやいなや沸き起こった万雷の拍手。「成田屋!」「待ってました!」の掛け声。そのとき、劇場内の空気がいっぺんに変わったことを体感しました。

去年11月、酒の席でのトラブルで顔面に重傷を負い、無期限謹慎中だった市川海老蔵さんが、今月2日に開幕した東京・新橋演舞場『七月大歌舞伎』で舞台に帰ってきました。実に278日、およそ9か月ぶりの復帰です。当然、注目度は抜群で初日昼の部のチケットは10分で完売。そんな超貴重な公演を、取材とはいえ観劇することができました。何と言うしあわせ者・・・。
7月大歌舞伎
舞台の海老蔵さんを見ていて、改めて「海老蔵さんの代わりはいない」ことを思い知らされました。歌舞伎界に素晴らしい役者さんは大勢いますが、黙っているだけで醸し出すあの美しさ、颯そうとし気品ある立ち姿は、この人ならでは。軽率な行動で多くの人たちに迷惑をかけたことは間違いなく、「復帰はまだ早い」という意見もあるでしょう。でも歌舞伎役者・市川海老蔵は舞台にいるのが一番似合っていることは疑いがありません。これは客席にいた我々はもちろん、海老蔵さん自身が身に染みたことでしょう。

復帰となった演目は、成田屋(市川家)のお家芸『歌舞伎十八番』の中でも圧倒的な人気を誇る『勧進帳』。この物語、最初に出てくるのが海老蔵さん演じる安宅の関の番人・富樫です。さすがの海老蔵さんもやや緊張しているのか、硬さを感じましたが、やはり見た目も声もイケメンで、オーラたっぷりに“海老蔵ワールド”を作り出すのはさすが。私の自前の双眼鏡でじっくり見ると、殴られた左目がまだ少し赤いのが気になりましたが、普通に観劇している分には、まったくケガのことは感じさせません。

一方、その富樫と丁々発止のやりとりをする弁慶は父・團十郎さんという豪華な配役。これは7年前、白血病で途中降板となった『海老蔵襲名公演』と同じです。両者対峙する場面は見どころ十分、迫力たっぷり。弁慶、富樫がお互いを尊重し合うからこその場面が、市川親子の関係にも重なって見えました。また海老蔵さんの「見得」や「泣き」の表情もしっかり決まっていて、一時心配された後遺症のことも一安心です。

そして團十郎さんの弁慶が、これまた見事でした。あの長丁場、酔っぱらっての舞いや最後の飛び六法での引っ込みまで年齢も病気も感じさせない熱演。海老蔵さんの事件や不祥事について、いつも真摯に対応していただいた團十郎さんが、体を張った演技で観客への感謝と、息子へのメッセージを伝えているようでもありました。

ところで海老蔵ファンとしては、今度は弁慶役で見てみたいところでしょう。実は事件で中止となったル・テアトル銀座の正月公演で演じるはずで、私もそれを楽しみにしていました。でもそれも、早々と実現します。9月は大阪松竹座で、海老蔵弁慶、團十郎富樫の勧進帳があります。歌舞伎ファン、ますます忙しくなりそうです。そして海老蔵さんには、あの観客の拍手と歓声を胸に刻んで、さらに芸も人間も磨き、大きな役者になってほしいものです。

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