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藤村幸司
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静かな11時2分
2007-08-09 Thu 11:29
20070809112733.jpgきょうは長崎原爆の日。平和祈念式典で、就任後初めての平和宣言に臨んだ田上富久市長は、暴力団の銃弾に倒れた伊藤一長・前市長の平和の遺志を継承することを誓い、政府には被爆国としての自覚を促し、核兵器廃絶に指導力を発揮するよう求めました。

去年まで18年間長崎に住み、その前2年は広島にいた私は、原爆投下時刻には街にサイレンが鳴り響き、何をしていようが黙とうをし、平和を誓うことが当たり前になっていました。しかし一歩、被爆地を出てしまうと、それは特別なことになってしまいます。常々私は、日本全国津々浦々、広島と長崎の原爆投下時刻にはサイレンを鳴らして、誰もが思いを共有できないものかと考えていました。そしてきょう8月9日、『静かな午前11時2分』を迎え、その思いは、さらに強くなりました。

『平和の鐘、一振り運動』なる取り組みがあることを知りました。長崎の悲劇を忘れないために、原爆投下時刻に教会やお寺、神社の鐘を鳴らそうというもので、茨城県つくば市のフリーライター・鶴文乃さん(長崎出身)の呼びかけがきっかけです。先ほど、全国22か所で同時に鐘が鳴らされたそうです。今年始まったばかりの運動ですが、年々その輪が広がっていけばいいと思います。

先日、長崎市議会議長も務めた行動派の政治家で、今年春の統一地方選に立候補せず、政界から引退された中野吉邦さんにお目にかかりました。このたび『財団法人・長崎原子爆弾被爆者対策協議会(原対協)』の会長に就任されたといいます。

原対協とは、被爆者の健康診断事業をはじめ、被爆者援護と福祉事業を行うために昭和33年に設立された組織です。中野さんは59歳、前会長から一気に20歳も若返り、戦後生まれの会長となりました。その若さと行動力を生かして、精力的に援護の充実と組織の改革を進めていらっしゃるようです。慣例を変えることには抵抗が出たり、利害関係が絡まってきたりと、その仕事は難事業だと察します。中野さんがポロリとこぼした「毎日、戦っている」ということばが、それを物語っています。

被爆者の高齢化が進み、いつまでも古い体質では、被爆者援護はできない時代に来ています。長崎では、高校生を主体にした若い力が、平和活動をリードするようになりました。そんな力が集まった時、大きなうねりが起きるはずです。そのためには、被爆地だけではなく、日本国中で、ひとりひとりが関心を持ち、働きかけることがいかに大事か、今、長崎を離れてみて、静かな11時2分に、つくづく感じます。これまでは『被爆地の責任』『被爆地の役割』を常に考えてきましたが、『被爆地以外の責任』こそ必要です。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』


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