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藤村幸司
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字幕だらけで間違いだらけ
2007-02-28 Wed 00:02
5億円相当の金品を二女に持ち逃げされたという叶姉妹。その会見が、恭子さんの出版発表と合わせたタイミングだったことから、やらせではないかとの疑惑まで出ました。美香さんは「公的機関を使ってまで宣伝するほど非常識ではない」とキッパリ否定していましたが、あるワイドショーの字幕では、これが「法的機関」となっていました。

また宮崎県の東国原英夫知事が「県政の一つ一つの課題に真摯に取り組んでまいる所存でございます」と言っているにもかかわらず、字幕では「紳士に取り組む」と、お粗末な間違い。

本来、テレビの字幕(スーパーインポーズとかテロップと呼びます)とは、人の名前や地名、タイトルや映像の補足説明を表示するもの。また、話している意味が分かりにくかったり、不明瞭であったり、外国語であったりした場合には、その発言を文字にして表示するものです。

それが、ここ10年ほどのことでしょうか、テレビは何でもかんでも、喋ったことを全部、字幕にしないと気がすまなくなってきました。視聴者もそれに慣らされ、私たち制作者側も、演出として当たり前となり、無くせば物足りないように感じているのは事実です。

こうして字幕が氾濫したために、間違いも多くなりました。叶姉妹の「公的」「法的」は、聞き間違いによるもの。「執拗に」と言っているのに、「必要に」としたり、「調査」という発言に「捜査」としたり、数時間テレビを見ているだけで、次々に出てきます。東国原知事の「真摯」を「紳士」としたのは、変換間違いか、記者の知識不足によるものでしょう。「未だに」を「今だに」、「質す」を「正す」とした間違いもそうです。

2003年11月2日に放送したTBSの『サンデーモーニング』が、石原慎太郎都知事の「私は日韓合併の歴史を100%正当化するつもりはない」という趣旨の発言に、「私は日韓合併の歴史を100%正当化するつもりだ」という字幕を出して、知事がTBSを訴えました(その後、和解)。また2006年6月29日放送の『ニュース23』でも、アメリカ下院議員が小泉総理の靖国神社参拝について「行くべきでないと強く感じているわけではない」と語ったのを、「行くべきではないと強く思っている」という日本語字幕を付けたため、後日、番組で釈明しました。

私は、最近の字幕は行き過ぎだと思いますが、ただ時代の流行もありますから、演出としてうまく使えばいいのです。でも、せっかくいいコメントをしているのに、先にばらしてしまう字幕や、間違いだらけの字幕は許されるものではありません。使い方次第では逆効果になる字幕について、制作者はもっと気を使うべきです。



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