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藤村幸司
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驚くべき、間違えないわけ
2007-09-10 Mon 10:46
文化庁が毎年行っている『国語に関する世論調査』の18年度の結果報告が発表されました。パソコンが普及した今、漢字の使い方や、慣用句の意味の理解度はどう変化しているかを調査しています。それによると、慣用句「上下への大騒ぎ」を「上下への大騒ぎ」だと、間違って使っている人が59%に上るといいます。これは、本来は上にあるべきものが下にきていたり、下にあるはずのものが上にあったりと、それほど混乱して大騒ぎしているさまを表したことばですから「上を下への~」が正解。

以前、このブログで取り上げたことばも、いくつかが調査対象になっていますが、どれも正答率はかんばしくありません。

実は数日前、私はアナウンススクールの局アナ志望クラスの学生たちに、まったく同じ出題をしたばかりでした。漢字と慣用句について、「ことばのプロであるアナウンサーでも誤用は多い。今から正しくしっかり覚えておくことは、アナウンサー受験にとって有利」と説明した後に、「上を下へ~」のほか、「押しも押されぬ」は「押しも押されもせぬ」、「苦虫をかんだような顔」は「苦虫をかみつぶしたような顔」が正しいという説明をしたのです。

そこで驚いたのは、多くの学生はそんな間違いを今までしたことがなかったのです。なぜなら、「そんな慣用句を使ったことがない」から。使わなければ、間違えることもないわけです。それだけならまだしも、彼らは「聞いたことすらない」と言うので、愕然としました。『国語に関する世論調査』では、これを使う人は2割という結果が出ていますが、若い層だけなら限りなく“ゼロ”に近いかもしれません。

アナウンススクールで「これは間違いだから、こう正しく覚えましょう」と教えるつもりで講義に臨んだものの、ことばの説明から始めなければなりませんでした。誤用も問題ですが、一般的な慣用句を、まったく知らないという若者が増えていることは、さらに問題です。

『国語に関する世論調査』の目的は「国語施策を進める上での参考とする」ということだとか。調べるだけではなく、この結果を受け、今後どんな施策を進めるのかが大事なことは言うまでもありません。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』

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