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藤村幸司
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看板俳優、退団のうわさ
2007-11-15 Thu 13:23
何だか、劇団四季のファンの間で、「看板俳優退団」のうわさが騒がしくなっています。前にも、休団扱いの保坂知寿さんについて書きましたが、今度は石丸幹二さんです。四季について詳しくない方のために説明すると、私が「四季の俳優を2人あげよ」と尋ねられたら、まっ先に、このお2人を思い出すでしょう。それくらい、四季の看板中の看板俳優です。石丸さんについては今年2月の『ブラックコメディ』福岡公演以降、私は拝見していません。その後、7月1日の『壁抜け男』京都公演千秋楽を最後に、どの舞台にも出演されていないのです。てっきり休養中で、今公演中の 『ウェストサイド物語』で復帰されるのかと思っていましたが、そこにも名前がありませんでした。

そのため、ファンの間では保坂さん同様に「退団か?」という心配する声があがっていました。これについて、『週刊新潮』が11月15日号で「看板俳優退団騒動でもめる劇団四季のチケット騒動」なる記事を書いたことから、一気に噂がエスカレート。しかし、この時点では、まだ週刊誌のゴシップ記事なので、このブログで扱う気はなかったのですが、劇団四季がホームページで、週刊新潮との取材のやりとりを公表し、この件に関する浅利慶太・劇団四季代表のインタビューを掲載したのです。これには保坂さんの件にも触れられていたため、書かずにはいられなくなりました。

それによると、新潮側からの取材の申し込みが11月4日(日)の午後8時過ぎ。質問項目を見ると、「脈絡がなく、あれもこれも」と、とても細かく多い印象を受けますが、私も取材する立場だったので、これは何となく理解します。また、翌日の午後1時までの返事を求めていることも、原稿締切日の都合で、記者としてはギリギリだったのでしょう。ただ、相手にとっては締切など関係ないこと、実に自分勝手で迷惑な話です。

しかし驚いたのは、これに関して四季が、思ったよりていねいに、かつ詳細に回答したことです。数時間の間にここまでの文書を揃えるのは、やはり企業としての大きさを象徴するかのようでもありますし、誠意も感じます。それなのに、四季が怒っているのは、引用すると「書かれた記事には、その回答が殆ど反映されておりません」というところでしょう。

推測ですが、四季の回答を待つまでに、ほぼ原稿はできていたはずです。四季が何と答えようと、最初から、「退団騒動」「チケット騒動」として、おもしろく書くことは決まっていたということです。知人のプロスポーツ選手が、ある記者について「あの人の取材は嫌いだ。人間不信になる」と言っていたのを思い出します。「その記者は、最初から答えありきの質問をしてくる。自分の思ったような原稿をかくための聞き方しかしない」と。だから記事を見て、自分の思いと全く違うことが書かれていて、がっかりすることが多いのだそうです。

彼は「テレビは自分のことばで伝えられるからいい」と言ってくれましたが、残念ながらそんなこともないのです。テレビとて編集で、何とでもなってしまうのです。だからこそ取材者は、真摯に取材相手と向き合う姿勢が必要なのです。今回の新潮の記者に、それがあったかどうかは、はなはだ疑問です。

浅利代表のインタビューは、かなり生々しいものでした。週刊新潮で取り上げられた石丸さんについては「思うように声が出せないと言ってきました。僕も最近まで全く知らなかったが、数年前、彼は名古屋公演に自分の車で向かい、大きな交通事故を起こしていたそうです。その時に痛めた古傷の後遺症が最近ひどくなったと聞いています」とし、「この際劇団を辞めたいとも希望していました」とまで明らかにしています。それが 『ウェストサイド物語』のトニー役を稽古中だったそうです。

また保坂さんについては、これまでは「入団してから20余年、過重な仕事を続けてきたので、体調を整えるために休団している」と説明していましたが、今回は「保坂君が辞めたいと言ってから、ちょうど1年。彼女の場合は俳優を辞めたいのか、四季を辞めたいのか判りませんでしたから、一応休団という形にして1年過ぎました」と、やはり保坂さんも、退団を申し出ていたことを明かしています。

考えると、舞台役者とは、自分の肉体も精神もすり減らすことで、観客を楽しませる過酷な仕事なのかもしれません。でも実力のある役者さんが見られなくなるのは、日本の演劇界にとっては大きなダメージです。保坂さんにしても、石丸さんにしても、ゆっくり静養して、いつかどこかの舞台で、お目にかかれることを、一演劇ファンとして、ただただ祈るばかりです。そして劇団四季にも、ますますいい作品と、いい役者を見せてほしいとエールを送ります。

今度、このブログに保坂さん、石丸さんについて書くのは、舞台に戻ってこられたときだと思います。その日を待っています。

『アナウンサー藤村幸司ドットコム』

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この記事のコメント
#236 またまたお邪魔します
私などがここに書いていてよいものかと時々思いますが、
藤村さんのブログは大変興味深く読ませていただいています。
だからそのお礼も含めて…

私も早く、保坂さんや石丸さんが舞台で演じる姿をまた見たいです。
人と人とのつながりには、さまざまな軋轢や摩擦があって仕方ないのかもしれませんが、いろんな意見があっても、ご本人たちがにこやかに舞台に立ってくださること、それを見せてもうらうことが元気につながることもあると思っています。
またいつか必ず舞台でお二人の生のお姿を見たいと私も思います。
2007-11-18 Sun 15:48 | URL | ちず #-[ 内容変更] | top↑
#237 ちずさん
そうですよね。
私は芝居が好きで、作品が好きですが、同時に個々の役者さんも好きなのです。そんなファンは多いと思います。「作品本位」と言っても、それは役者あってこそ。

光枝さんの時もショックだったのですが、この二人が四季の舞台で見られないのは、まだ信じられない気がします。

でも、どの舞台であろうと、いつか再会できることを信じて応援したいですよね。必ずもっと違った魅力を見せてくれると思います。
2007-11-19 Mon 00:29 | URL | 藤村幸司 #kCTSxNgQ[ 内容変更] | top↑
はじめまして。
保坂さん、石丸さんのことを検索していたら
こちらにたどり着きました。
今回の騒動には改めてお二人の人気を再認識しました。
新潮の記事を読みましたがはっきり言って
某掲示板に書いてあることをそっくりそのまま書き写しでした。
それをそのまま載せることに抵抗やプライドはないのだろうかと
とても不思議に思いました。
それに対する四季の反応も、少々大人気ないというか。
ファンの気持ちを逆撫でするものだったので
もう少し上手な対応はできなかったのだろうかと
思わずにはいられませんでした。

どちらにしても当の本人たちが1番嫌な思いをしているのだろうなと思うと
本当に心が痛みます。

いつか本当に舞台に戻ってきてくれる日を信じていたいと思います。
2007-12-06 Thu 14:35 | URL | おいら #ESWS2FhQ[ 内容変更] | top↑
#249 おいらさん
コメント、ありがとうございます。

私も、ご意見にまったく同感です。このゴタゴタに、うんざりした人も多いと思います。でも、今回のことで、いい役者さんには、力強いファンが、たくさんついているということも、はっきりしました。

ファンの熱い思いは、ご本人たちにも必ず伝わっていると思います。静かに復帰を待ちましょう。
2007-12-07 Fri 22:31 | URL | 藤村幸司 #kCTSxNgQ[ 内容変更] | top↑
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