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藤村幸司
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速読と遅読
2007-11-16 Fri 15:38
私のコンプレックスのひとつが、「本を読むのが遅い」こと。律儀で実直な?性格のためか、『飛ばし読み』ができません。スピードを上げると、理解不十分のような気がして、どうも落ち着かないのです。だから、読書はゆっくり、じっくり、時には同じ個所を何度も読み返したり、表現について考えたり、しばし場面を想像したり、はたまた辞書で調べたりと、なかなか進みません。もしかして自分は、理解力や読解力に劣っているのかとも思ってしまいます。

さらに、読むのが遅い理由を、もうひとつ自覚しています。それは、黙読しながらも、頭の中で声を出して読んでしまうことです。本来なら、黙読には関係ないはずの、アクセントやイントネーションにも気をつけますし、言いにくいことばが出てくると、頭の中で立ち止まってしまいます。また文章の持つリズム感も気になります。これで、速く読めるはずがありません。ずいぶん前ですが、同じようなことを、古舘伊知郎さんがテレビの対談番組か何かで、おっしゃっていました。アナウンサーという職業柄、そうなるのでしょうか。

こんな調子ですから、読まないままの本がどんどんたまって、積読(つんどく)になってしまします。「これではいかん」と、『速読』のガイド本なんかも読みました。でも、要領は分かるのですが、どうしても理解が浅くなり、そのまま読み進めるのには、抵抗があるのです。

そんな私にとっては“目からウロコ”だったのが、『本の読み方 スローリーディングの実践』(PHP新書)。著者は1999年、23歳で芥川賞作家となった平野啓一郎さんです。そのカバーの裏に書かれた内容紹介を引用すると、著者の主張はこうです。「本を速く読みたい!それは忙しい現代人の切実な願いである。だが速読は本当に効果があるのか?10冊の本を闇雲に読むよりも、1冊を丹念に読んだほうが、人生にとってはるかに有益である」

これを読むと、私の『遅読』も、そんなに落ち込むことではないのだと、励まされた気がします。「読書を楽しむ秘訣は、何よりも、“速読コンプレックス”から解放されることである」というのは、私には心強いエールに聞こえました。

と、言っても、時間には限りがあって、読みたい本は無限にあって、何でもかんでもゆっくり読むわけにもいきません。本によって速読と遅読みを使い分けるのが一番なのでしょう。実際、この本の内容は、私がすでに実践していることも多かったので、早く読めましたし・・・。平野さんは、作品をゆっくり、じっくり、味わいながら読むコツを紹介しています。せっかくの秋の夜長です。速読ではなく、スロー・リーディングなんて、いかがでしょうか。


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