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藤村幸司
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舞台は楽し~ユタと不思議な仲間たち(2)
2008-01-14 Mon 00:10
きのうのつづきです。

劇団四季ミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』には、どうしても欠かせない役者さんがいました。「この人がいなくなったら、この演目は上演できないのではないか」とまで思わせました(役者より作品本位の劇団四季では、到底そんな考え方はしないでしょうが)。それが長年、ペドロ役を演じ続けた光枝明彦さんです。ペドロとは、弱虫の主人公・ユタのために一肌脱いでくれる“座敷わらし”の親分。笑わせたり、泣かせたり、ユタとペドロの心の交流が、この作品の軸になっていて、とても重要な役です。

光枝さんが2005年に退団した後、初めての観劇となった今回の『ユタ~』。ペドロによって、作品全体のイメージまで変わってしまうので、私にとっては、主演の藤原ユタよりも気になっていました。そんな新しいペドロに抜擢されたのは田代隆秀さんでした。キャリアはありますが、四季ではまだ新しく、2003年のオーディションを経て入団した役者さんです。私は『ハムレット』のホレイショー、『南十字星』島村中将、『鹿鳴館』飛田天骨を観ているので、馴染みのある方です。ただ過去の役どころは、その顔つきや体格、低音を生かし、重厚なものが多かったようです。でもペドロには、重厚かつ“軽妙さ”が求められます。

それを、田代さんは見事に見せてくれました。今までのイメージを変えるほどの熱演でした。どうしても光枝ペドロと比較してしまいますが、今後、田代ペドロが確立していくことは間違いないと感じさせます。同じ“座敷わらし”のヒノデロも、かつてはそうでした。この役は、四季の看板俳優の一人、下村尊則さんが、怪しくも色っぽい、芸達者ぶりをいかんなく発揮して、当たり役にしていました。その後を受けたのが道口瑞之さん(下村さんも、キャスト表には名前が残っていますから演じることはあるのでしょうが・・・)。最初は「ヒノデロは下村さん」と決めつけていた私のようなファンも多かったので、違和感もありましたが、今では道口ヒノデロが舞台では、ヒノデロそのものになっています。道口さんも間違いなく当たり役にしてしましました。

新しい役者さんが、次々に挑戦している『ユタ~』ですが、初演からまったく変わらない方が一人います。寅吉役の吉谷昭雄さん。渥美清さんといえば寅さんだったように、私にとって、吉谷さん=寅吉じいさんです。『ライオンキング』や『美女と野獣』に出演されても「あっ、寅吉じいさんだ」と思ってしまうくらいです。そんな不動の役者さんも出ているので、この舞台が安定し引き締まっている気がするのです。

数人の役者さんを取り上げましたが、すべての人について書きたいくらい、今回はどの役者さんも素晴らしかったです。だいたいどの舞台にも、一人や二人、“残念!”と思う人がいるものなんですが・・・。この作品は本物の水を使って、雨は降るし、6人同時のフライング(人が空を飛ぶ)もあるし、レーザー光線も使っているし、回り舞台にスモークもあって、演出てんこ盛り。劇団四季は、『キャッツ』や『オペラ座の怪人』など、海外ミュージカルの焼き直し劇団のように思っている人もいますが、こんなすごいオリジナルがあることを知って欲しいのです。特に今回のカンパニーは完成されています。京都のあとは東京公演、、また全国ツアーの予定もあるそうです。大人だけでも楽しめますが、お子さんがいれば、ぜひ連れて行ってあげてください。一生の心の宝物になるはずです。

【1月12日ソワレキャスト】
ペドロ       田代隆秀
ダンジャ      丸山れい
ゴンゾ       深見正博
モンゼ       岸本美香
ヒノデロ       道口瑞之
ユタ         藤原大輔
小夜子       笠松はる
寅吉        吉谷昭雄
ユタの母      斉藤昭子
クルミ先生     丹 靖子
大作         菊池 正
一郎         高橋卓爾
新太         酒井良太
たま子        後藤華子
ハラ子        市村涼子
桃子         松葉梨香

ところで今回の『ユタ~』は、幕が下りた後も、いろいろありました。これが、また素晴らしかった。
その話は、またあしたに・・・。

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この記事のコメント
ユタさんは今京都にいるんですね。
舞台の感想を読ませていただいて、今回も「そのとおり!」がとても多かったです。
ユタがしゃべってることばは私の周りのなまりに近いので、親近感だらけです。
古いものの上に新しいものがあるということが、
どういうことなのか、舞台の間中考えさせられる作品でした。他人事にはとても思えません。
個人的にはクルミ先生も大好きです。
2008-01-14 Mon 22:34 | URL | ちず #-[ 内容変更] | top↑
#271 ちずさん
セリフの中に、心に“ズシーン”とくるフレーズがいくつもありますよね。これは何年たっても、変わらないテーマのような気がします。
クルミ先生も強烈なキャラですよね。ますます、おとぼけ度が増しているような・・・?
2008-01-15 Tue 09:50 | URL | 藤村幸司 #kCTSxNgQ[ 内容変更] | top↑
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