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藤村幸司
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ふんばるための支援を
2010-05-19 Wed 16:37
長崎県の生月島で『牛正月』という風習を取材したことがあります。「牛神様」を祭った小さな神社があって、地元の畜産農家は年明けに牛を引いて一緒にお参りに行くのです。その日は重箱に詰めた牛のための“おせち”も用意され、お酒も与えられます。文字通りの牛のお正月です。同じ長崎の壱岐島も畜産が盛んな土地で、郷ノ浦町の津神社にも牛様神が祭ってあります。1672年に島で牛の疫病が大流行したことが由来だそうで、今でも牛に感謝して毎年『牛まつり』が行われています。

それらの地元で出会った畜産農家の皆さんが、盆も正月もなく牛の世話をし、家族のように愛情を注いでいたのが印象的でした。牛の体を磨きながら優しく語りかけている姿は、まるでわが子の面倒を見ている親のよう。知らない人は「所詮、出荷する商品だろう」と思うかもしれませんが、あの畜産農家の姿を見ればわかるはずです。

今、宮崎県は大変な事態です。口蹄疫による殺処分の頭数が日に日に激増しています。きょうは「発生10キロ圏内、全頭処分も検討する」とも伝えられました。農水副大臣の山田代議士は長崎・五島で牧場経営をしていた方。対策は万全にやってもらえるものと期待しましたが、今の様子を見る限り、後手後手の感は否めません。赤松大臣の対応についての批判の声もあがっています。ただ今は、拡大防止、封じ込めに全力を挙げるのが先決なのは言うまでもないことですが。

この問題、発生当初は報道も少なく「規制かかっている」という噂までありました。決してマスコミに報道規制がかかったことはありませんが、情報が少なかったことは間違いありません。でも情報不足は、風評被害や消費者の混乱のもと。こんな時だからこそ、国や宮崎県は、口蹄疫に関する情報を逐一発表し、マスコミは正しい情報と知識を伝える責任が、より重くなるはずです。

これまで出会った畜産農家の方々と重なって、宮崎の畜産農家のことを考えると、経済的な打撃はもちろん、精神的なショックはいかばかりかと、胸が痛んで仕方ありません。先が見えない中、農家にはもうひと踏ん張りしていただかねばなりませんが、それを後押しする国の力強い支援が何より必要です。

公式HP『アナウンサー藤村幸司ドットコム』
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