FC2ブログ
藤村幸司
http://fujimurakoji.blog91.fc2.com/
World Wide Weblog
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

別窓 | スポンサー広告 | top↑
広島にて
2011-08-06 Sat 11:07
先日、広島で2人の被爆者にお会いしました。ひとりは、自らの体験を紙芝居に描き、核のない世界の実現を訴えている木村秀男さん(78)です。その人柄が表れるような優しくて、味わいのある画風と、恐ろしく生々しい体験談に、私もいつのまにか引き込まれていきました。木村さんは12歳の時、爆心地から約1・2キロの場所で被爆し大やけどを負いました。今は後遺症のため左目を失明し、右目の視力も弱っています。そんな木村さんが紙芝居を制作しはじめたのは、70歳になってから。それまで、思い出したくもない原爆のつらい記憶を、あえて口にすることはせず、ノリの養殖など漁業をしていたため、絵筆を握ったこともなかったといいます。
木村秀男さん
被爆体験を紙芝居にするきっかけは、10年前、原爆症による病で生死の境をさまよったことでした。「被爆者がどんどん減っていく中、自分もこの思いを伝えずに死んでいいのか。再び失いかけた命を生かされたことには意味があるのではないか」と。今では、学校や公民館などで読み聞かせをして、「50年後も、100年後も原爆の被害が起こらないように」と、子どもたちに被爆の実相を伝えています。

そしてもうひとりが、漫画家の中沢啓治さん(72)。言わずと知れた『はだしのゲン』の作者です。小学生のころ、少年ジャンプの連載を毎週欠かさず読んだものです。私自身の戦争や原爆に対する知識の入り口が『ゲン』でした。そして今の子どもたちにも読み継がれていることに「作者冥利に尽きる」と何度もおっしゃっていました。中沢さんは国民学校1年生の6歳で被爆。父、姉、弟を亡くし、被爆直後に生まれた妹も4か月後に亡くなりました。その体験が『ゲン』に託され、描かれています。ところが中沢さんも木村さんと同じく原爆症による白内障で視力が低下し、2年前に筆を置かざるをえませんでした。放射線による影響は、年月が流れた今も被爆者の体をむしばんでいるのです。
中沢啓治先生
一方で今、中沢さんの半生を描いたドキュメンタリー映画『はだしのゲンが見たヒロシマ』が上映中で、関連イベントに出席したり、各地の講演会に招かれたり、きのうはプロ野球・広島-巨人戦で始球式を務めたたりと、変わらず精力的に活動していらっしゃるように見えます。が、実は去年、意識不明の重体となり、一時は家族も死を覚悟されました。肺がんでした。幸い手術は成功し、一命を取りとめ回復に向かっていたのですが、先日再発し転移していることもわかりました。今月下旬には再入院が決まっています。でも中沢さんは自分に言い聞かせるようにこう言いました。「体中に放射能が染まっている。でも死ななかったということは、まだすべきことがあるんでしょう」。原爆は、一瞬にして広島と長崎の人々の生命と日常を奪ったばかりではなく、今でも放射線による原爆症の苦しみと死への恐怖をひきずらせます。また、それでも「被爆者としての責任」を強く感じて行動する人たちがいるのです。
広島平和公園
原発事故によって放射能に対する不安が強まる中、広島はきょう66回目の原爆の日を迎えました。広島市の松井一実市長は平和宣言で「核兵器廃絶」に加え、政府に「エネルギー政策の見直し」を求めました。私は木村さんと中沢さんに思い切って「核(原子力)の平和利用はありえないのか」と聞いてみました。二人とも答えは明快に「NO」でした。木村さんは「核が存在する限り、核戦争が起きたり、事故が起こる危険がある。人間の英知を結集すれば原子力に頼らなくてもいい世界を作れるはず」と言い、中沢さんも「都合よく、原爆と原発は別だと考えるのは人間の思い上がり。広島と長崎の教訓を忘れてはいけない」と警告します。広島県被団協の初代理事長だった森滝市郎さん(1994年1月死去)が訴え続けた「核と人類は共存できない」ということばが、今さらながら心に響く8月6日です。



公式HP『アナウンサー藤村幸司ドットコム』
別窓 | きょうの出来事 | コメント:1 | トラックバック:2 | top↑
<<舞台は楽し~クレイジー・フォー・ユー | アナウンサー・藤村幸司BLOG | 好ゲームの後で、残念な出来事>>
この記事のコメント
#1276 管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011-08-09 Tue 14:29 | | #[ 内容変更] | top↑
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
「お茶の水ハカセ」や「エチカの鏡」で紹介された視力回復方法をわかりやすく説明します。6年間で 1087名のお子さまの視力が、1日13分、たった2カ月で0.8以上の、 メガネが必要のないレベルにまで、視力回復してきました。その 改善率90%以上を叩き出すプ …
「お茶の水ハカセ」や「エチカの鏡」で紹介された視力回復方法をわかりやすく説明します。6年間で 1087名のお子さまの視力が、1日13分、たった2カ月で0.8以上の、メガネが必要のないレベルにまで、視力回復してきました。その 改善率90%以上を叩き出すプロ... …
| アナウンサー・藤村幸司BLOG |
copyright © 2006 アナウンサー・藤村幸司BLOG all rights reserved. powered by FC2ブログ. template by [ALT DESIGN].
/
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。